NTTインテグレーションと日本IBM、オンプレミスAI基盤開発で協業開始

NTTインテグレーションと日本IBMは、日本国内初となるエンタープライズ向けAIアクセラレーター「IBM Spyre Accelerator for Power」を活用した次世代オンプレミスAI基盤サービスの開発に向けた技術検証を共同で開始しました。

概要

NTTインテグレーションと日本IBMは、エンタープライズ向けAIアクセラレーター「IBM Spyre Accelerator for Power」を活用し、次世代オンプレミスAI基盤サービスを共同開発します。この取り組みは、AI本格導入における電力消費増大や専門知識不足、データセキュリティへの懸念といった課題解決を目指すものです。

AIアクセラレーター:IBM Spyre Accelerator for Power

技術検証の目的:エンタープライズ向けAI推論基盤としての有効性評価

実務レベルの知見蓄積:NTTインテグレーションが「クライアントゼロ」として実務適用

サービス提供開始予定:2026年10月

AI本格導入における課題とIBM Spyreの特長

近年、生成AIなどの活用が拡大する中で、本格的な業務展開フェーズでは、AI推論基盤における電力消費の増大やデータセンターの電力制約が課題となっています。従来のGPU中心のAI基盤は高性能ですが、消費電力や設置要件が大きく、持続的なAI活用における障壁となっています。また、生成AIやRAGの導入・運用には高度な専門知識が必要で、AI基盤の設計・運用業務が特定の人材に集中し、現場部門が自律的に活用しにくい状況も指摘されています。さらに、機密性の高い基幹データや業務データを扱う企業では、データを外部環境に移動させずに安全にAIを活用したいというニーズが強く、オンプレミス環境でのAI活用が改めて重要視されています。

これらの課題に対し、「IBM Spyre Accelerator for Power」は、AI推論処理に特化し、エンタープライズ用途を前提に設計されたAIアクセラレーターとして注目されています。高い推論性能を維持しながら消費電力や設置要件を抑えることができ、電力制約や運用負荷の軽減が期待されます。IBM Power11サーバーにアドオンカードとして搭載する設計のため、電源設備や空調の大幅な改修を伴わずにAI推論機能を追加可能です。IBM Powerサーバーと組み合わせることで、基幹業務データを外部に移動させることなくサーバー内でAI推論を完結でき、セキュリティやデータ主権を重視する企業ニーズに適したオンプレミスAI基盤を構成できます。

技術検証の進め方と今後の展望

今回の技術検証では、IBM Power11とIBM Spyreを組み合わせ、エンタープライズ向けAI推論基盤としての有効性を検証します。IBM Powerが担う基幹業務データとAI推論処理を同一基盤上で連携させることで、データを移動させることなくAIを活用できる構成を検証し、高いセキュリティと運用効率を両立するオンプレミスAI基盤の実現を目指します。加えて、消費電力や運用負荷の観点からも評価を行い、企業が実運用で導入可能なAI基盤であるかを検証します。

NTTインテグレーションは、本取り組みにおいて自社を「クライアントゼロ」と位置づけ、IBM i上で稼働する基幹業務データの分析や、RAGを活用した社内ナレッジ検索など、日常業務に即したユースケースを対象に検証を進めます。これにより、構築・運用・運用後の改善といった実務レベルの知見を蓄積し、将来提供するサービスに反映させていきます。

今後は、IBM Spyreの実機を用いたショーケース環境を共同で整備し、実機による検証やデモンストレーションを通じて、お客様の導入検討を支援する予定です。AI基盤導入にあたっての性能・構成・運用イメージを具体的に確認できる場を提供し、企業の検討プロセスを支援します。本サービスは、2026年10月の提供開始を予定しています。

まとめ

NTTインテグレーションと日本IBMは、AIアクセラレーター「IBM Spyre Accelerator for Power」を活用した次世代オンプレミスAI基盤サービスの共同開発に着手しました。本サービスは、AI本格導入における電力、専門知識、セキュリティの課題を解決し、企業がオンプレミス環境で安全かつ効率的にAIを活用できる基盤を提供することを目指します。2026年10月のサービス開始に向けて、技術検証と実務レベルの知見蓄積を進めていきます。

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