2024年 3月 29日 (金)

麻生首相の「苦境」伝える 1番うまい見出しはコレ

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   今日の朝日新聞の一面に「景気底打ち 政府宣言」と出ている。これほど、庶民の生活実感とかけ離れたものはない。ユニクロの980円のジーンズが売れ、5円、10円安い店を求めて、主婦たちは血眼になっているというのに。4月の失業率は5%に達し、有効求人倍率は過去最悪だというのに。学生の就職は、どこの学校も苦戦しているというのに。年間3万人を超える自殺者が、今年はもっと増えそうだというのに。

   そうなってしまったのは、麻生首相がダメだからなのか。自民党政権だからか。日本の政治そのものがダメなのか。

   どうやら、今のところは、麻生だからダメなのだということで落ち着きそうだ。

橋下府知事の大臣兼任説

   鳩山総務大臣更迭で、共同通信の調査では、支持率が17.5%、不支持率は70%を超えた麻生首相の断末魔を、各誌、どう切ってみせるのか。編集長の腕の見せ所でもある。

   現代は、「接戦から大差に 『鳩山圧勝 自民大敗』の衝撃」。その通りなのだろうが、イマイチインパクトに欠けるタイトルである。

   ポストは、「橋下徹『地方分権特命大臣就任』の甘い罠」。ちょっぴり変化球である。内容は、都議選で負けると、麻生下ろしが始まるが、ポスト麻生の一番手が、石原伸晃だというのだ。それをつないでいるのが中川秀直元幹事長と菅義偉選対副委員長で、彼らがやっている勉強会のメンバーはこういっているというのだ。

   「公共事業の自治体負担金の廃止を強く訴えてきた橋下氏は、何度陳情しても動かない麻生総理に怒っている。麻生を降ろして伸晃総理の下で地方分権、霞ヶ関解体を政策に掲げ、橋下氏に大阪府知事と地方分権担当特命大臣を兼務してもらう。東国原知事を加えたトロイカで応援に回ってもらえば新生自民党をアピールできる」

   議員は、選挙に落ちればサル以下に成り下がるそうだから、必死なことはわかるが、あまりにも国民を蔑ろにした人気取り人事では、もはや国民は騙されない、と思うのだが。

   朝日は、常連ライターで元鳩山邦夫議員秘書だった上杉隆氏を使って「政権崩壊全情報 鳩山邦夫総務相『罷免』の内幕」を書かせている。

   鳩山氏が罷免後、「西川さんが謝罪すべきは国民に対してであって、私ではない」と語ったことを取り上げ、「『情と理』を尽くしたと信じ、麻生を信じてきた鳩山にしてみれば、麻生の態度は心底ショックだった」と、鳩山氏の無念な胸の内を解説する。


元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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