エイガ探偵団

友情って何だっけ? あ、思い出した(いけちゃんとぼく)

2009/6/26 15:53
(C)2009「いけちゃんとぼく」製作委員会
(C)2009「いけちゃんとぼく」製作委員会

   <いけちゃんとぼく>ぼく、主人公ヨシオ(深澤嵐)と彼にしか見えない不思議な生き物いけちゃん。2人を取り巻く家族や友達の世界を心暖まるタッチで描いた物語。原作は西原理恵子の同名絵本。

   まず、思ったのは羨ましい子供時代の思い出。自分の中にもあった思い出。そんな印象を受ける映画だったということ。誰もが経験したことのある、子供だから感じることのできた素直で純粋な喜び、痛み、悲しみ。その感情の変化を読み取っていたのがいけちゃんの存在だったのではないだろうか。いけちゃんはドラえもんのように、いつもヨシオの側にいたけれど、魔法の道具でヨシオを助けてくれる訳ではない。ただ優しく、時にシリアスに、色や形を様々に変えながら、ヨシオを見守っているだけ。でも、彼にとってそれが最も自然で有難い形だと描かれている。

   劇中、ヨシオの身に起こる、ラッキーであることとそうでないことの数々。ガキ大将からの執拗ないじめ、初恋の人とのささやかな時間、大切な人を失った大きなショック。でもヨシオは涙を流すこともなく、ただ事実を受け止め、必死で大人になろうともがいている。その姿に観客は共感し、涙したのでないだろうか。

   そして、忘れてはいけないのがヨシオを取り巻く友達の存在。ヨシオによってかけがえのない何かを見つけた友達。友情ってなんだっけ? と疑問を感じたら、この映画を見て欲しい。忘れかけていた大事なことを再び思い出させてくれるかもしれない。

   最後に、この映画の笑いの要素を1つ。それはいけちゃんの他にも登場する「子供の心だから見えるもの」の存在。妖怪のようなその奇妙な姿が、妙に愛らしく見える。

   映画を見終わった後、もう1度彼らに出会いたくて、映画館を出てからどうにか子供の心を取り戻したくなってしまうのは、私だけだろうか。<テレビウォッチ>

PEKO

   オススメ度:☆☆☆

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