2024年 4月 26日 (金)

更迭でもなんでもない「経産省3トップ交代」順送りの定期異動

   経産省の原発関連3首脳が更迭され、新たな布陣が決まった。人事権者の海江田経産相は「人心一新です」と強調するが、「普通の定期異動。更迭でも何でもない」といった声が噴出している。

騒いでるのは海江田経産相だけ

   福島第1原発の事故処理や停止している原発の再稼働を巡るやらせ問題などで、海江田は4日(2011年8月)、事務次官、資源エネルギー庁長官、原子力安全・保安院長の3人を更迭し、新たに3人を内定した。海江田は「人事権は私にございます」を連発したうえで、「人心一新でございます。かなり規模の大きな異動でございます」とバカ丁寧に語り胸を張った。

   この人事で電力行政の改革をすすめ、電力会社との癒着を断ち切ることはできるのか。経産省OBで慶応大大学院の岸博幸教授は、「更迭でも何でもない。普通の定期異動で、そろそろ辞めるはずだった人を敢えて更迭と言っている気がする」と話す。新聞報道によると、経産省幹部の中ですら「新人事は電力業界が嫌がる改革を押し切って進めるメンバーではない」との見方をしているという。

人事権者といいながら役所の操り人形

   スタジオのコメンテーター、吉永みち子(作家)も次のような厳しい意見だ。

「人心一新というなら、どこを一新したのかはっきりしてもらわないといけない。自分が政治主導を発揮したとアピールに使われても、何の変化も起きないのでは困る。人事権は私にあるというなら、経産省の体質、姿勢を変える人事をするべきだ」

   海江田経産相は玄海原発の再稼働に向けて地元に乗り込み、安全宣言まで行った直後に「やらせ」が発覚。おっちょこちょいぶりを見せてしまったり、国会答弁で涙を流したりと、なんとも頼りない。そして今回は経産省の言いなり人事。経産省の操り人形といわれても仕方がない。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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