2024年 4月 19日 (金)

脳出血リハビリの宮川大助「介護ロボット普及させよう」導入進まない日本・・・半身不随が歩けるようになった!

   漫才師の宮川大助が補助ロボットをつけて登場した。大助は脳出血で倒れ、舞台に復帰したが、松葉杖をついてもなかなかうまく歩けない。「初めて自転車に乗ったような。まだ支えてもらわないとダメですね」

   ところが、ロボットの助けで半身不随から自力歩行を取り戻した人がいた。青森・三戸の久慈実さん(68)は4年前に脳出血で倒れ右半身不随になったが、ロボットをつけてリハビリを半年続けると、自力で椅子から立ち上がれるようになった。いまはロボットなしでも杖をついて歩ける。

手足の動き補助、食事・トイレ支援、話し相手・・・

   補助ロボットは日本の自動車メーカーが二足歩行ロボットの技術を応用して作った。患者の筋肉が出す微弱な電流をセンサーが感知して、リズムや力加減を判断して脚の振り上げを助ける。むろん効果は人によるだろうが、大助は「再び歩けたという実感がわかる」という。

   京都・精華町にある研究所では、コミュニケーション型のロボットを作っている。対話ができるお話しロボだ。認知症の患者に笑顔が増えたなど改善が見られたという。まだ症例は少なく、なお実証実験が必要だ。開発者の山崎スコウ竜二さんが大阪・茨木市の高齢者施設を訪ね、協力を求めた。しかし、施設長は「着眼は面白いが、実際には専属のスタッフが必要になる。その余力はない」と断られてしまった。

   介護ロボットは実に多様だ。手や足のリハビリを助けるもの、食事やトイレを助ける生活支援タイプ、お話しロボットなど、4月(2016年)に東京で開かれた福祉機器展示会には500以上のメーカーが出品した。自動車、センサー関係、IT、住宅メーカーなどが参入している。介護機器の市場規模は2020年に543億円、2035年は4043億円と予測されていて、現在の25倍だ。

   ただ、日本では実際にこれらを導入している施設となるとわずか1・3%にすぎない。「エーッ、ほとんど使ってないということじゃないの」と大助は驚く。施設が導入をしぶる理由は「誤作動の不安」「コストがかかり過ぎる」「人手が足りない」の3つだという。大阪工大の本田幸夫教授は「ロボットは100%安全とはいえません。センサーの誤作動は人を傷つける恐れがあります。しかし、不具合を見つけて改良するには、実証実験が欠かせないんです」という。

文   ヤンヤン
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