2024年 4月 30日 (火)

厳しい目にさらされるソニー 「技術力」奪還は可能か

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次世代技術で「優位性」奪還を目指す

  ソニーは家庭用ビデオ・カセット・レコーダー(VCR)の分野で、松下のVHS方式に敗れた。さらにビデオ・ディスクの分野でも、東芝・松下連合のDVD方式に圧倒された。この2度の敗戦により、家庭用のレコーダー市場のトップメーカーから、ワン・オブ・ゼムの企業に転落した。さらにソニーは、ブラウン管式テレピの成功に安心して薄型ディスプレーへの先行投資を怠った。この結果、液晶パネル(LCD)でもプラズマ・ディスプレー・パネル(PDP)も自社では生産できず、他社から供給を受けるだけの企業になってしまった。これでは独自の技術力を発揮するのは難しい。こうした失敗の結果として「ソニー・プレミア」ははげ落ち、投資家の期待を裏切る結果となってしまった。

  ソニーは今、技術的な優位性を奪還する努力をしている。DVDの次世代規格である「ブルーレイ・ディスク(BD)」では主導的存在だ。また次世代の薄型ディスプレーとして期待される「有機発光素子(有機EL)」開発でも世界の先頭を走っている。しかし、こうした次世代技術を採用した商品が市場で主流になるまでには、2-3年かかると見られている。それまでの間、ソニーは「ワン・オブ・ゼム」の企業として、「プレミア」抜きで競合メーカーと戦わなければならないのである。

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