2024年 5月 6日 (月)

トヨタVSホンダ 環境技術で大戦争

 ディーゼルブームは起きるのか

   その裏には中型車以上は燃費に優れる新開発のクリーンディーゼルに担わせる作戦でトヨタと差別化できるという読みがある。HVだけでなくディーゼルでもブームを起こそうと狙っている。
   一方2モーターの本格的なシステムを基本とするトヨタは「プリウス」の前輪駆動(FF)用、「ハリアー」などのFFベース4WDの高出力用、そして「レクサスGS」の後輪駆動(FR)用と小型から大型車まで幅広くHVを適用する。
   渡辺捷昭社長は06年6月、「2010年代の早い段階にHV車種を倍増する」と記者会見で明らかにした。トヨタは同時期にHVの世界販売100万台を目標に設定している。「カローラ」「レクサスLS」など看板車種に搭載するのは間違いないと見られる。家庭用電源で充電ができるHV「プラグインハイブリッド」の開発も進める。
   ディーゼルが大人気の欧州は別として、トヨタは日米へのディーゼル投入に慎重姿勢を崩していない。「市場ニーズがあるかどうか」(瀧本正民副社長)が問題というスタンスだ。日米はガソリン車中心の市場で、一般ユーザーはディーゼルにいいイメージを持っていない。加えて、HV100万台へ集中したいという意識もある。
   とはいえ後処理装置を含めディーゼル技術の蓄積はトップクラス。市場の変化によってはトヨタもディーゼルで積極的な動きを見せるかもしれない。
   トヨタとホンダ、環境技術のライバルの戦いは目が離せない。

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