2024年 5月 2日 (木)

「ばれなければいい」 だから生保は不祥事続き

広報担当者を叱責する大手生保の幹部

業界浄化は「金融処分庁」頼み?
業界浄化は「金融処分庁」頼み?

   一連の明治安田生命の対応について、「『金融処分庁』への対応を誤った」(大手生保)と揶揄する向きもあったが、業界全体が他社のことを言える体制ではなかったのが実情だ。ようやく表ざたになった不祥事も「金融庁の検査が怖いから」(同)という有様。実際、大手生保の幹部の中には、自社の不祥事に関する報道が大きかったことについて、広報担当者を「もっと、何とかならなかったのか」と叱責した者までいる始末だ。
   生保業界では社会的な批判を踏まえ、これまで非公開だった基礎的な利益(3利源と呼ばれる「死差」「利差」「費差」)の内訳を開示したり、保険金の不払いの審査を社外の有識者に委ねるなどの改革を打ち出している。だが、「経営陣の本音は『ばれなければいい』という利益最優先。この意識を変えなければ、不祥事はなくならない」(大手生保中堅社員)との嘆きは強い。当面、業界浄化は「金融処分庁」頼りのようだ。

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