フジテレビの幼児・子供向け番組『ひらけ!ポンキッキ』でおなじみのガチャピンの人気が大爆発中だ。発売中の関連商品数は2005年の3倍。専門のカフェがオープンしたり、ブログの「日記」まで始まった。ファンは、子供だけでなく、20代、30代も多い。ガチャピンに何が起こっているのか!?「ガチャピン&ムックカフェ」が06年8月の土日限定で東京広尾にオープンした。12日、13日はお盆にもかかわらず、開店前から長蛇の列ができた。営業時間は12時から17時までだったが、11時過ぎに整理券を配るほどの人気。結局、予定より早い、13時30分に終了した。店内にガチャピンやムックが現れると、来店客は抱き付いたり写真撮影などをして盛り上がった。席数は約60だが、両日ともに、100人以上の客が整理券をもらえなかった。ガチャピンがテレビに登場したのは今から33年前のことBlogランキング上位の「ガチャピン日記」。ファンのコメントが数多く寄せられる©2006FUJITVKIDS同店ではJ-CASTニュースの取材に対し、「これほどまでお客さんが集まるとは予想できませんでした。親子連れが半数で、20代、30代の女性の友達同士や、カップルも目立ちました」と驚いていた。7月29日にはガチャピンが携帯電話ショップ「ボーダフォン」渋谷店の一日店長になった。ガチャピンを一目見たいと集まったのは20代、30代の男女が中心。親子連れが多いと思いきや、実はそうではないのだ。ガチャピンが登場すると「カワイイー」と黄色い歓声があがった。グッズの売れ行きも絶好調だ。05年9月に発売した高さ55cm1/3スケールのフィギュア「でっかいガチャピン」は完売で、現在は2倍の価格プレミアが付いている。06年2月にはガチャピンとムックをレーザー刻印した「iPodnano」と、ガチャピン型ケース、保護フィルムのセット(2万4,980~2万8,979円)限定2,000セットが3日で完売した。キャラクターを使ったグッズは、ストラップやタオル、ガスライター、携帯用ゲーム機「ニンテンドーDS」のタッチペンなど多岐にわたっている。ガチャピンがテレビに登場したのは今から33年前だ。もともと「ポンキッキ」番組シリーズで一番の人気キャラクターではあったが、番組の収録以外で外に出ることや、他社製品とのコラボレーショングッズを販売することは少なかった。「発売中の商品アイテムは昨年の3倍」という。なぜ、ガチャピンの活躍の場が増えたのか。忘れかけていた『子ども心』を呼び起こすきっかけ?フジテレビKIDSの網谷浩恵さんはJ-CASTニュースの取材に対して、テレビ局以外にも活躍の場を広げることになった経緯をこう話した。「放送以来、子どもたちは大人になり、今では親子二代に渡り支持されるキャラクターになっていますが、テレビ放送以外で出会える機会はほとんどなく、そこで、出会える機会を増やしたいと考えたんです」そして、ガチャピンに直接出会ったファンの反応を見て、「今社会で活躍されていらっしゃる20代30代の皆様の多くが、子どものころガチャピン・ムックに出会い、何らかのメッセージやイメージを受け取っていた」のがわかったという。そして「忘れかけていた『子ども心』を呼び起こすきっかけになっているのでは」と感じている。ガチャピン自身がインターネットで毎日書いているという形の「ガチャピン日記(blog)」が06年7月26日から始まった。Blogランキングでは常に上位に位置する。日記に対するファンのコメントが常に150から200あり、多いときには500以上も寄せられる。2006年8月15日(火)の「ご先祖様は恐竜」が題名の日記のコメントには、「ご先祖を大切にするガチャピン可愛い〜♪(o≧∇≦)oそして、一生懸命パソコンと格闘するガチャピンを早く見た〜い!」「ガチャピンのパパやママは優しくて沢山の愛で育ててくれたんだろうね。だって今もこんなにみんなから愛されてるしね」などが並んでいる。子供のころに「ポンキッキ」を見ていた20代、30代。彼らの癒しを求める気持ちとノスタルジーが、ガチャピン人気を支えているようだ。
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