2021年 9月 21日 (火)

ぬれ煎餅ネットで異常人気 それでも「銚子電鉄」倒産ピンチ

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   「電車運行維持のために『ぬれ煎餅』を買ってください」とHPで呼びかけた経営難の銚子電鉄。ネット上に「2ちゃんねらーの力で銚子電鉄を救おう」など支援する多くのスレッドが立ち、「ぬれ煎餅」のネット注文が2006年11月29日には1万件を超えた。一人で12万円分の定期券を買ってくれた人もいた。それでも、改善に必要な費用はさらに増え、「もう、自力再建は無理だ」と肩を落としている。

「弊社は現在非常に厳しい経営状態にあり、鉄道の安全確保対策に、日々困窮している状況です。年末を迎え、毎年度下期に行う鉄道車両の検査(法定検査)が、資金の不足により発注できない状況に陥っております」

   銚電のホームページトップにこんな緊急告知が掲載されたのが06年11月17日。「修理費用がほとんど無い状態」という大ピンチだった。最後の手段として修理費を副業の「ぬれ煎餅」の販売で賄おうとネットで告知したのだ。副業といっても年商は本業の鉄道部門の2倍以上の約2億5千万円もある人気商品である。

一人で12万円分の定期券を買っていく人もいた

銚子電鉄、いよいよピンチ?!
銚子電鉄、いよいよピンチ?!

   こうした銚電の悲痛な叫びのニュースがネットで流れると、「銚電を救おう」という支援スレッドが数多く立った。すると煎餅のネット注文が通常の100倍以上になり、06年11月29日までに累計の注文が1万件を超え、ネットショップを休店しなければならない異常事態になった。    銚電はJ-CASTニュースの取材に答え、

「これほどネットで支援していただけるなんて想定していませんでした。本当に感謝で胸がいっぱいです」

   と、震える声で話した。ショップが休店したことにより、ネットでは煎餅購入以外の支援策として、「定期券を買おう」という告知も出ている。銚子電鉄は急に定期券が売れ始めたのを実感していて、

「先週の土曜日(06年12月2日)には、一人で12万円分の定期券を買っていく人もいた」

   と話している。そんなこんなで、

「ぬれ煎餅1万件の配送が終わるのに4~5ヶ月かかり、現金が入るのは先になるものの『かろうじて修理代は確保できた』と喜んでいたのですが…」

2ヶ月以内に改善しないと運行停止処分

   ところが、そうは問屋がおろさなかった。06年11月25日付けで関東運輸局から銚電に鉄道事業の改善命令が出されたのだ。まくら木の腐食や折損、路盤内への沈下に加え、列車の通過中に遮断機が開くなど踏切の不具合などが見つかったのだ。2ヶ月以内の改善がなされなければ運行停止処分が下る。その改善費用は「まだ試算の段階だが、相当な額になる」と銚電では話し、数千万円以上の額が予想されている。そして、

「もう、自力再建は無理だ」

   と落胆している。

   金融機関からの借り入れはできない。銚子電鉄の内山健治郎前社長(62)が横領の容疑で06年8月29日に逮捕された影響からだ。

「銚電は地元企業ですし、市民のコンセンサスを得られなければ大きな動きはできませんし、今後は地元が中心になって立て直しができればいいのですが…。とにかく2ヵ月後には改善を終了しなければなりません。もう時間がないのです」

   悲鳴に近い声だった。

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