2024年 3月 19日 (火)

ホンダの「軽」不振 自社開発しない日産に抜かれる

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   ホンダが軽自動車の取り組みで焦り始めた。ホンダは軽自動車の年間販売台数で3位の座を守ってきたが、2007年1月の販売台数はダイハツスズキ日産に次ぐ4位、2月はダイハツ、スズキ、日産、三菱に次ぐ5位となった。2ヶ月連続で3位となった日産の軽自動車は、スズキと三菱自動車からOEM供給を受けた車だ。自社で開発・生産していない日産に負けたことに、ホンダの販売店は大きな衝撃を受け、将来への不安を感じている。

軽売れないと、トヨタとの差開くばかり

軽自動車の開発・生産能力の強化が不可欠だ
軽自動車の開発・生産能力の強化が不可欠だ

   国内の新車総市場(登録車と軽自動車の市場合計)ではトヨタ自動車の独走が続いている。その後を追うのが日産、ホンダ、スズキ、ダイハツの2位グループ。この4社とも販売台数はトヨタの半分もないが、トヨタが持たない軽自動車を販売している。国内で一番売れている新車はトヨタカローラではなくスズキワゴンRだ。ホンダは総市場で販売台数3位だが、軽自動車市場でトップを争うスズキとダイハツが間近に迫ってきた。日産は軽自動車の販売台数を増やすことで総市場2位の座を守っている。

   新車総市場が縮小する中で登録車から軽自動車に乗り換える自動車ユーザーは増えた。販売される新車の3台のうち1台は軽自動車。ホンダがトヨタとの差を縮めるには、売れる軽自動車を持つことが有効な手段だ。逆に軽自動車が売れなければ、トヨタとの差が開くばかりか、「2位グループ」から脱落する可能性がある。ホンダが国内市場で勝ち残るには、軽自動車の開発・生産能力の強化が不可欠となっている。

   そこでホンダは06年末、軽自動車を受託生産している八千代工業に追加出資して子会社化した。ホンダの軽自動車は三重県の鈴鹿製作所と八千代工業で生産しているが、ほとんどの車種を八千代工業が担当している。ホンダは本田技術研究所の社長を兼ねる白石基厚専務を6月に八千代工業の社長として送り込み、ホンダの中での軽自動車の開発・生産体制の本格的な改革に着手する。

   この改革にどの程度の時間がかかるかが大きなポイントだ。生産能力の点では、八千代工業はフル稼働の状態が続き、現状では軽自動車の生産台数はこれ以上増やせない。しかも2010年に完成する埼玉県寄居町の四輪車工場が稼動しないと、他工場は大きな改装を行えない。それまでの間、脅威となるのは日産の軽自動車販売だ。

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