りそなグループの人事確執 HD細谷会長VSプロパー

「第1世代は今後2、3年でトップから退いてもらう」

   また、金融庁の肝いりで導入した委員会等設置会社による統治体制を巡っても、「素人の社外取締役が(経営の方向性についての)議論を深めていない」(りそな関係者)との不満がプロパーには強い。細谷氏が財界活動に熱心なことが、行内の感情的な対立を招いているとの指摘もある。

   ただ、小泉政権から安倍政権に交代しても、政府の変わらぬ支持を受けている細谷氏の基盤は揺るがない。細谷氏は会見で、自身が会長に就任した03年当時から経営中枢に在籍した水田氏や野村氏らを「第1世代」と呼んだうえで、「今後2、3年で経営トップから退いてもらう」と明言。その後は、自身が抜擢した「第2世代」に交代させる方針を示した。

   実質国有化以降、唯一留任している自身については「(もう辞めても構わないと)社外取締役に認めてもらうまでは、辞めるわけにはいかない」と、続投に意欲を示しており、実質的に「細谷独裁体制」が着々と築かれているとの見方が強い。

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