富士重工の賭け 新型インプレッサ「万人向け」にイメチェン
2007.06.15 11:52
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「いかにもトヨタっぽい」が受け入れられるか
もともと主に日本国内向けに製造されてきたインプレッサだが、3代目からは米国45%、日本25%、欧州20%、その他10%の比率で世界販売の拡大を目指す戦略に転換した。米国ではセダンも投入するし、ディーゼル車の人気が高い欧州には、来年にも水平対向ディーゼルエンジンを搭載したモデルを投入する予定だ。
森社長はここ数年ヒット車が出せず、国内販売が落ち込んだ理由を聞かれて「ひとことでいうと、われわれがお客様から離れてしまっていたのが大きな原因ではないか。その意味では、新型インプレッサは前の中期計画を見直してから初めて投入する新型車だ」と話した。
新型インプレッサは「万人受け」を目指す。しかし、高性能タイプの追加発売時期が07年秋とあって、5ドア車に物足りなさを感じるスバルファンからは「いかにもトヨタっぽい」との声も聞こえてくる。
「そこそこの走りに3ナンバーの幅広ボディー、広い室内という発想自体がトヨタ的。富士重工の良さが薄まるのでは」というのは、声援交じりの不満なのか。
富士重工はそんな声も覚悟の上とばかりにイメチェンを加速し、出直しを図っている。