2024年 4月 20日 (土)

セカンドライフ探検隊
大手メーカー相次ぐ参入 「空飛ぶ自動車」を楽しもう!

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   インターネット上の仮想3D空間「セカンドライフ」は、移動の際に生じる不愉快――たとえば自動車の渋滞のような――とは縁のない世界だ。ユーザーの分身であるアバターは目的の場所に瞬間移動でき、また鳥のように空を飛ぶ能力があるのだ。それどころか、車も空を飛ぶ。

   自動車の必要性は低い仮想世界だが06年秋ごろから大手自動車メーカーが相次いで参入した。現実に販売している乗用車をセカンドライフ内で展示、試乗車として提供するなどしている。今春までに、日産、トヨタ、GM(ゼネラルモーターズ)、ダイムラー・クライスラー、BMW、マツダ等、各社の参入ラッシュが一段落し、先行したメーカーは次の一歩を踏み出した。

日産「巨大自動販売機」の次は「空中ドライブコース」

日産が無料配布している「空飛ぶ自動車」アルティマ。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の車のように空陸両用で、空を飛ぶときに車輪はボディの下に格納される。
日産が無料配布している「空飛ぶ自動車」アルティマ。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の車のように空陸両用で、空を飛ぶときに車輪はボディの下に格納される。

   日産は3月下旬に「アルティマ(Altima)」島をオープン。06年10月に公開した「セントラ(Sentra)」島とは道路で結ばれている。セントラ島では、日産が北米で販売する乗用車「セントラ」を巨大な自動販売機で無料配布して話題となった。これまでに約29000台のセントラがユーザーの手に渡っている。

   アルティマ島を訪れてみたところ、ユーザーが断続的にやってきてはアルティマを運転していた。アルティマはセントラと似たような外観のセダンで、配布台数は14000台強。なおセントラでは、車を入手する際にパスワードを探して自動販売機に入力する仕掛けがあったが、今回はパネルをクリックするだけでよい。

   実際にアルティマに乗ってみると、セントラよりも進化した走りが楽しめた。セカンドライフのアルティマはアバターと同じく"空を飛べる"のが特徴で、自動車がようやくアバターの能力に追いついた格好だ。島内には空中ドライブコースも設けられている。セントラはアルティマとちがって、空は飛ばないつくりだ。

「96エーカーの高速車線」がうたい文句

   「GMの島はとにかく広い」。そんなセカンドライフ住民の話を聞いて、さっそくGMのポンティアック部門が運営する「Motorati」を訪れた。「96エーカーの高速車線」を謳い文句にしているだけあり、広大な島内には、飛行機の滑走路を思わせる幅広の道路が張り巡らされており、快適なドライビングが楽しめる。残念ながら、こちらは地上のみの走行だった。

   島内を取材していると、あちこちからエンジン音が響き、道行くアバターからは「お前は車をつくっているか?」「車を見せてくれ」と話しかけられた。

   「Motorati」が特徴的なのは、ポンティアックがセカンドライフ運営企業のリンデン・ラボから購入した土地を、自動車文化に興味を持つ住民に対して無償で譲渡したことだ。

   06年11月のオープン当初は空き地が多かったというが、いまでは住民による「バックヤード・メーカー」、複数のレース場、ゴーカート場、60年代風ダイナー、ドライブイン・シアターなどが並び立ち、セカンドライフの自動車関連産業の集積地とでも言うべき空間が出現した。

   豊富な施設を活かしたオートレースなどのイベントも盛んに行われている。今月4月には「第1回セカンドライフ・オートショー・アウォーズ」が開催された。オリジナル車部門とポンティアックの乗用車ソルティス改造部門の2部門があり、もっとも優れたデザインの車のオーナーに、それぞれ25000リンデンドルが授与されたという。

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