2019年 1月 20日 (日)

会社社長が勝手に「民放ラジオ中継局」 逮捕前に「喜んでもらっている」

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   免許を受けずに勝手にFMラジオを中継した北海道中標津町の電気店社長が、電波法違反の容疑で逮捕された。ところが、同町はラジオはNHKしか受信できず、逮捕された社長も「(民放を中継したことで)喜んでもらっている」と主張。民放ラジオの中継局はコストの問題から増設の見通しがたっておらず、「民放ラジオ過疎状態」が、事件を引き起こした形だ。

NHKしか聞こえない「民放ラジオ過疎地帯」だった

「民放ラジオ過疎状態」は解消されるのか(写真はイメージ)
「民放ラジオ過疎状態」は解消されるのか(写真はイメージ)

   北海道釧路方面中標津警察署は2008年3月5日、電波法違反(無線局の不法開設)の容疑で、中標津町の電気店社長の男(57)を逮捕した。08年1月下旬から2月下旬にかけて、道内の民放FM局「エフエム北海道」を受信し、免許無しで送信が許される出力の約150倍で再送信した疑いだ。北海道の情報通信行政を担当している北海道総合通信局が2月14日に文書告発したのを受けて、同署では捜査を行っていた。

   同通信局によると、07年12月末に匿名で申告があったことから、調査を行ったという。この会社社長は、自宅と、隣接する土地の鉄塔(アンテナタワー)に設置した計2本のアンテナから電波を送信。正規の中継局が、小規模なもので「数ワット」の出力で電波を送信するのに対して、今回の「海賊中継局」の出力は1.7ミリワット(ミリは1000分の1)だった。

   同通信局では、

「出力自体は、そう大きくはなかったのですが、アンテナが比較的高い場所に設置されていたので、市街地のほぼ全域に電波が届いていました。他の業務無線にも混信などの悪影響が出ていたことや、ネット上でも『聞こえないはずの放送が聞こえる』と話題になっていて、社会的な影響も大きいことから、告発に踏み切りました」

と、経緯を説明。「特に事前指導が義務づけられているわけではない」として、告発前に会社社長にコンタクトすることはなかったという。

   今回の事件の背景には、中標津町が、ラジオはNHKしか聞こえない「民放過疎地帯」だということにある。民放の中継局は道東地区では釧路や網走に設置されているが、距離が離れている上、中標津町の市街地は盆地ということもあり、通常のラジオではAM・FMともに民放の受信は難しいのだという。このような状況が「犯行動機」になった可能性が高い。会社社長の逮捕を報じる北海道新聞によると、会社社長は、逮捕前の段階で同紙に対して

「街の人に喜んでもらっている」

と話し、逮捕後も

「出力は弱く、違法なことはしていない」

と容疑を否認しているという。

独自の「コミュニティFM」を模索

   町議会なども各局に中継局の設置を要望しているが、コストの問題などから誘致には至っていないというのが現状だ。今回の事件に巻き込まれた形のエフエム北海道の管理本部では、事件について

「放送波を勝手に再送信されたというのは、これまでちょっとないことで、びっくりしています」

とした上で、

「現在のカバー率は83%で、出来れば全道をカバーしたいのですが、古くなった設備の更新など、経営との兼ね合いを考慮しないといけません。中標津に中継局を作るとなると、広い地域ですから、(札幌市の手稲山にある)親局の出力が5キロワットなのに対して、1キロワットぐらいの大出力設備が必要になります」

と、コスト面から設置の見通しが立たないことを明らかにした。

   町内では、このような状況に見切りをつけ、別の道を模索する動きも進んでいる。町内の自営業者ら有志が、通常の放送局よりも出力が小さく、安価に設立できる「コミュニティFM」を始めようとしているのだ。08年春にも運営会社を立ち上げ、08年夏の放送開始を目指す。中標津町の経済振興課でも、

「災害時に情報がリアルタイムで流せるのが魅力。他にも、『吹雪で●▲学校が臨時休校です』といった、地域情報が流せればと思っています」

と前向きで、開局した際には協力協定を結ぶことを検討するという。

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