2024年 4月 24日 (水)

底なし「タクシー接待」 現金バックは違法行為の疑い

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   現金200万円近くを受け取っていた財務官僚も分かったタクシー接待問題は、底知れぬ広がりを見せている。聞き取り調査だけで13省庁502人にも及ぶが、悪質な違反を隠している可能性があり、警察の動きも報じられる事態になっている。

「そんなサービスは20年以上前から」

官僚の帰りは「居酒屋タクシー」だった
官僚の帰りは「居酒屋タクシー」だった

   接待汚染が常態化していたことをうかがわせる個人タクシー運転手の証言が、2008年6月6日付朝日新聞の記事にある。

   「そんなサービスは20年以上前から。何で今ごろ問題になるのだろう」

   冷蔵庫を車内に備え、冷えたビールを官僚に渡す。タクシー料金が1万~1万5000円で、500円のクオカードが相場だったとも。厳しい競争を強いられる個人タクシーには常態化した営業手法で、業界では「居酒屋タクシー」と呼ばれていた。

   特に接待がひどかったのが、財務省だ。新聞各紙や同省実態調査の中間まとめによると、金品を受けたのが383人にも及んでいた。このうち、埼玉県在住の30代主計局係長は、約5年間にもわたって2000~3000円の現金やクオカードを年150回ほどもらっていた。現金だけで187万5000円になるというから驚きだ。1回のタクシー代が2万数千円という「上客」だった。

   このほか、ビール券、商品券などの金券をもらったのが18人。総額20万7500円に上る。ある職員は3年間で500円のビール券を年50回ももらっていた。それ以外の364人は、ビールやお茶など物品のみの提供を受けていた。

   接待の発覚は、他の省庁にも次々に広がっている。中間まとめだけで、財務省も含め13省庁で計502人、回数にして計1万2400回以上も金品が提供されたことが分かった。多いところでは、国交省36人、金融庁16人、農水省13人などとなっている。環境省では1万5000円分、総務省では500円分の金券受領も発覚した。

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