2024年 5月 1日 (水)

「丸の内界隈のオフィスでも埋まらない」 東京都心のオフィス賃料値下げ

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   東京都心のオフィス賃料の下落が鮮明になってきた。銀座や丸の内界隈の地価が下落に転じていて、都心の商業店舗やオフィス賃料の下落にも拍車がかかりそうだ。その一方で、いまだに大規模開発プロジェクトを抱えており、「人気の丸の内界隈のオフィスでもテナントが埋まらない」と囁かれはじめた。

オフィス賃料3年前の水準に逆戻り

   オフィスビルなどの仲介・コンサルタントを担う三鬼商事によると、東京のビジネス地区(千代田、港、中央、新宿、渋谷の5区)の10月末時点の平均空室率は4.30%で、前月比0.23ポイント上昇した。大型(100~299坪)・新築物件のテナント募集については「おおむね順調に推移している」というが、08年は供給棟数が多いのでテナント誘致競争が強まっているそうだ。

   テナントの移転は前年に比べると消極的で、「最近は様子見が増えている」。その結果、テナントの立場から見れば物件の選択の幅は広がっていて、「多少スペックが落ちてもかまわないというテナントや、賃料の安いほうに動くテナントがあって、借り換え移転に伴う解約予告は少なくないし、必ずしも新築が優位ではなくなっている」という。

   オフィス賃料の推移をみると、たとえば赤坂や六本木などがある港区の平均賃料は新築オフィスで坪3万円。07年12月末時点が3万1600円、06年12月末で3万4166円だったので、「3万円」は05年12月末(2万7700円)の水準に逆戻りした格好。

   ゆるやかに上昇してきた既存のオフィスビルの賃料も坪2万3328円で、07年12月末に比べて2万3357円とわずかに下がった。

   国土交通省の調べでも、銀座界隈のオフィス賃料は「空室率がいく分上昇ぎみなため、やや下落傾向に転じている」としている。

銀座の地価は06年までは坪1億円が当たり前だった

   空室率が上昇する背景には、テナント側の「賃料はまだ下がる」との思惑が働いている。契約を決めるまでの期間が延びていて、なかなか埋まらない。

   国交省の調べでは、2008年10月1日時点で、これまで上向き傾向にあった東京・銀座や大手町、六本木といった人気エリアの地価も下落。それが、オフィス賃料のさらなる下落をもたらす。

   不動産投資や証券化コンサルティングのアイビー総研の関大介代表は「銀座の地価は06年までは坪1億円が当たり前だった。いまでもテナントがついていればという条件付きで坪1億円もあるが、テナントがいなければ1億円を割っている」と話す。「国交省の調査は実態と比べて1年違うとみていい。下落はまだまだ続くし、今後は下落幅も広がってくる」とみている。

   超優良物件に対する需要は依然として根強いが、金利の先高感もあって、テナントの「様子見」が続くとみられるので取引価格の下落傾向はさらに進むし、オフィス移転の動きも消極的になる。

   前出の関代表は、「銀座や丸の内界隈の商業施設などはいい場所を確保していれば、テナントが抜けることはない」という。賃料の値下がりもなく、むしろ値上げも可能なエリアだ。

   しかし、丸の内や新橋、日本橋といった都心部で予定されている大規模開発プロジェクトは今後も目白押し。ある大手不動産業者は、「供給過多での価格の下落は避けたいところ」というが、「テナントが埋まらないケースは容易に想定できる」と漏らす。

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