2020年 12月 3日 (木)

1兆5000億円損失農林中金 それでも経営者責任取らない不思議

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グループ内で資本を融通しあうのは本来「禁じ手」だ

   金融機関の資本増強には「禁じ手」がある。金融グループ内で資本を融通しあうやり方で、共倒れにならないようにするために設けたルール、いわゆる「ダブル・ギアリング規制」がある。

   そもそも外部から資金を調達せずに、グループ内で資本を持ち合うこと(ダブル・ギアリング)は、グループ内で資金が還流されるだけなので、結果的には財務基盤の強化にはならない。

   農林中金と信連やJAのような「親子関係」にある協同組織金融機関の持ち合い基準は、信用金庫や信用組合の場合、「親」金融機関の資本全体の「20%未満」であれば認められる。ところが、農林中金の場合はこの基準の対象外なので、JAからいくらでも資本を調達でき、その分を自己資本としてカウントできるのだ。つまり、資本増強の効果は微妙だが、増資が成功する可能性はかなり高いと言っていい。

   08年11月、巨額損失にもかかわらず理事長に高額報酬が払われていたことが明るみになったことや、改正金融機能強化法による公的資金の資本注入に、農林中金を対象に加えるかどうかで批判の矢面に立った上野博史理事長は、2000年から現職に就いている「長期政権」で、09年6月に任期満了を迎える。

   農林中金は現在、上野理事長以下13人いる理事らの報酬を見直す方向で検討に入っていて、「3月までに決める」という。しかし、増資が成功すれば、公的資金の資本注入も必要ないし、経営責任が問われることもない。増資完了後の3月すぎの辞任説もくすぶるが、経営責任を追及する声はしぼんでしまいそうだ。

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