2021年 9月 27日 (月)

知的障害児に性器付き人形で教育 是非めぐり新聞各紙社説割れる

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   「養護学校で行き過ぎた性教育が行われている」などとして都教委と都議が人形などの教材を没収したことに対し、養護学校の元教員らが「教育への不当介入」と訴えていた裁判の判決に、各紙の評価が真っ二つに割れている。特に今回は、知的障害児に対する性教育のあり方が焦点になったが、「(子どもたちに)分かりやすいようにと考えた末の結果」と擁護する声もあれば、「首をかしげる人は多いのではないか」と突き放した見方もあり、様々だ。

抽象的な事柄の理解が困難な障害児にどのように伝えるか

   裁判は、東京都日野市の都立七生養護学校=現・七生特別支援学校=に勤務していた教諭ら31人が都や都議3人などを相手取って、計3000万円の慰謝料を求めていたもの。訴えでは、2003年に都議と都教委職員らが学校を視察した際に教材の提示を求め、学校側は性器が付いた人形などを示すと、都議らは「常識では考えられない」「感覚が麻痺している」などと非難、教材を没収した。これに対して、原告側は「一連の出来事は教育への不当介入」「必要な性教育ができなくなった」などと主張していた。

   09年3月12日に東京地裁であった判決では、都議らの行為が、「一方的な批判で侮辱」とした上で、旧教育基本法で禁じられた「不当な支配」にあたると判断。3都議と都に対して、慰謝料約210万円の支払いを命じた。視察の様子を「過激性教育」として報じた産経新聞も一緒に訴えられていたが、同紙に対する訴えは退けられた。

    原告側が事実上勝訴した形だが、これに対する評価が割れているのだ。社説でこの判決をテーマとして取り上げたのは、少なくとも4紙あり、見出しを並べてみただけでも、こんな具合に「真っ二つ」だ。

「創意つぶす『不当な支配』」(朝日新聞、3月14日)
「『不当支配』認定 教育介入へ当然の判決」(東京新聞、3月16日)
「過激な授業は放置できない」(読売新聞、3月16日)
「性教育 過激な内容正すのは当然」(産経新聞、3月14日)

   見出しからは、「教育現場への介入」のとらえ方が2紙ずつで大きく食い違っていることが分かるものの、今回の裁判では、「抽象的な事柄を理解するのが困難な知的障害児に、どのようにして知識を伝えるか」という点も問われた。

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