2024年 4月 26日 (金)

麻生首相「誤読記事」問題 産経や共同は、誤報を否定

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

「辞書を見ても、『いやさかえ』という表記は載っていない」

   これに対し、産経新聞社の広報部では、TBS編集部幹部とは認識が違い、記事について「誤報とは考えていません」とコメント。ただ、削除したことについては、「文脈上、『いやさか』と読むのが適当でしたが、古語等では『いやさかえ』とも読むとの指摘もあり、誤読として長時間アップする原稿かどうかとの判断のもと、アップ時間を区切らせていただきました」としている。

   また、共同通信社の用語委員長は、配信記事は「誤報ではない」と言う。

「広辞苑や手元のいくつかの辞書を見ても、『いやさかえ』という表記は載っていないからです。また、ご本人の公式サイトで『いやさか』と使っており、首相はこのことを認識しながら言い間違えたと判断しました」

   記事の訂正、謝罪も考えていないという。

   確かに、「広辞苑」や「日本国語大辞典」など一般的な国語辞典を調べると、「弥栄」について、「いやさかえ」との読みは載っていない。「いやさか」だけだ。ほかの例では、「遺言」は、広辞苑なら、「ゆいごん」のほかに「いごん」「いげん」も併記してある。「いやさかえ」は、一般には使われていないようだ。

   一方、麻生太郎首相の公式サイトを見ると、靖国神社について書いた2006年8月8日付の論文で、「靖国にいやさかあれ」などとタイトルを付けている。

   とすると、「いやさかえ」という読みは間違っているのか。それとも、皇室の儀式など特別なケースでは、この読みを使うのだろうか。

   宮内庁の広報担当者は、「辞書では、確かに『いやさか』としか出ていないですね。それ以外聞かれても、お答えしようがない」と困惑した様子だ。

   文化庁の国語調査官は、こう話す。

「一般的に使われるのは『いやさか』で、その方が自然です。『いやさかえ』が歌舞伎の演目にあるとすれば、江戸時代までは使われていたとも考えられます。皇室で使うかどうかは分かりませんが、歴史的なものには使われる可能性はあるでしょうね」
1 2
姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中