三越伊勢丹と高島屋 業界盟主巡る激しい消耗戦
2009.05.12 11:34
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「大阪・福岡の陣」にも注目
高島屋は悲願の北海道進出を阻まれた形になったが、鈴木弘治社長は「縮小する市場の中でもシェアを引き上げていく」と手をこまねいている様子はない。その熱戦の舞台になるのが「大阪・福岡の陣」だ。
三越伊勢丹は統合後の第1号として2011年春、JR大阪駅前に新規出店することを3月末に正式発表した。同所では、高島屋との統合を目指すエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)傘下の阪神、阪急両百貨店が本店を運営しているほか、高島屋も大阪店を構える。三越伊勢丹の攻勢に対し高島屋などはいずれも増床などの改装を計画して迎え撃つ方針だ。J・フロントリテイリング傘下の大丸はそごう心斎橋本店の買収を決めたほか、近鉄百貨店も旗艦店を構えている。「北海道での宿怨」を駆けた顧客の争奪戦は、まず大阪を舞台に火蓋を切る。