2024年 4月 20日 (土)

「世代間格差」解消には 「厳しいことを言う人」リーダーに選べ
インタビュー「若者を棄てない政治」第12回/MPI理事・松岡洋平さん

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難しいことに挑戦してみるという体験してる政治家じゃないと

――そういう自己認識のギャップはどうして生まれるのでしょうか?

松岡 経験のバリエーションが少ないというのが大きいと思います。リーダーの資質という点でいうと、MPIでは、リーダーのタイプには(1)0から1を作り出す「クリエイト型」と(2)10を11に進ませる「プログレス型」、(3)マイナスからプラスにもっていく「リバイブ型」という3種類があると考えているのですが、自分がどのタイプで最も実力を発揮できるのかは実際にやってみないと分かりません。

   グローバル企業として世界的に有名な米国の会社では、リーダー育成のために多様な状況を意図的に経験させるプログラムがあって、半年ごとに、人種を含め多様性のあるチームの責任者にしたり、リストラをまかせたり、新規事業の責任者にしたりと、リーダーとしていろんな経験が積めるように工夫しています。

――選挙というのは、政治におけるリーダーを我々自身が選ぶシステムですが、どのような視点で選べばいいでしょうか?

松岡 一つは、若い人にも高齢者にも厳しいことを言えるような人を選んだほうがいいと思いますね。いまの日本では「世代間格差」というのが問題になっていますが、格差を解消していくためには、若い人たちから支持されつつ、高齢者も納得させていかないといけないのですから。たとえば、今回の衆院選には出ていませんが、舛添要一さんなんかは、若い人からも高齢者からも「厳しいことを言う人」と認識されていますよね。人気があるかどうかはともかく、衆目の一致する人格を形成できているかどうかは、リーダーとして非常に重要なポイントだと思います。

   また個人的には、人生における「良いとき」と「悪いとき」の差が大きい人のほうが魅力的だと思っています。苦労や失敗と成功の両方を経験している人。そういう人はだいたいチャレンジをしているので。失敗知らず、という人はえてして大きなチャレンジをしてきていない場合が少なくない。難しいことにも挑戦してみるという体験をしている政治家じゃないと、この国が置かれている「この先は未知」という状況に立ち向かっていくことはできないですよね。

◆松岡 洋平さん プロフィール
まつおか ようへい 1980年、高知県生まれ。京都大学教育学部卒(心理学専攻)。学生時代は京大初のオープンキャンパスや参院選公開討論会などを実施。日米学生会議OB。社会人になった後もMPIの就職支援セミナー「W-NAVI」に関わり、5000人以上の学生の指導にあたってきた。外資系コンサルタント会社などを経て、現在はネット生命保険会社の広報・マーケティングに従事している。

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