2024年 5月 5日 (日)

小沢幹事長進退が再浮上か 長崎と町田で民主系候補惨敗

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   与野党対決の構図になった長崎県知事選と東京・町田市長選で、与党の推薦候補がそろって敗れた。鳩山由紀夫首相と小沢一郎幹事長の「政治とカネ」をめぐる問題が民主党への逆風となった形だ。小沢幹事長の進退問題が再び浮上する可能性がある。

衆院選全勝「長崎」の知事選で大敗

「私の不徳の致すところで迷惑をかけて申し訳ない」と述べた小沢一郎幹事長
「私の不徳の致すところで迷惑をかけて申し訳ない」と述べた小沢一郎幹事長

   7月に想定される参院選の前哨戦として注目された長崎県知事選は2010年2月21日、投開票され、民主・社民・国民新の各党が推薦した元農水省改革推進室長の橋本剛氏(40)は、自民・公明両党が支援した前副知事の中村法道氏(59)に9万票以上の大差で敗れた。

   東京・町田市長選でも、民主・社民・国民などが推進した元首都大学東京教授の秋山哲男氏(61)が、自民・公明の支援を受けた現職・石阪丈一氏(62)に3万票差をつけられて完敗した。

   いずれも投票率が前回より高く、無党派層の動向がカギを握ることになったが、2009年までは民主系候補に投票していた無党派層が離れたのが敗因とみられる。鳩山首相や小沢幹事長の政治資金問題で民主党への逆風が強まっているが、選挙の結果としても表れた形だ。

   県知事選のあった長崎県は09年夏の総選挙で民主党候補が4つの小選挙区すべてで勝利している。特に長崎2区は、薬害肝炎九州原告団代表の福田衣里子氏が久間章生元防衛相を破り、政権交代を象徴する選挙区となった。しかし、かつての追い風は逆風に変わり、知事選の大敗につながった。

   内閣支持率も下がり続けている。朝日新聞が2月20日、21日に実施した世論調査では、鳩山内閣の支持率は37%となり、同社の調査では初めて4割を切った。「小沢氏は幹事長を辞任すべき」という意見が64%にのぼっており、相変わらず強い「小沢批判」が民主党政権を直撃しているといえる。

鳩山首相「やはり政治とカネの問題が影響した」

   このような状況を生かそうと、自民党は「政治とカネ」の問題に絞って民主党を攻撃する作戦に出ている。国会では、民主党の小沢幹事長らの証人喚問を要求。民主党が応じないことから、2月22日には2010年度予算案の審議を拒否した。衆院予算委員会は自民党欠席のまま開かれる異常事態となった。

   ただ、野党でも公明・共産・みんなの3党は出席。自民党内にも、河野太郎議員など執行部の対応を批判する声がある。国民のなかには「予算案の審議をしっかりやってくれ」という空気もあり、同党の審議拒否作戦が世論の支持を得られるかは微妙だ。

   一方、鳩山首相は22日朝、長崎県知事選の結果について

「厳しかったですね。やはり政治とカネの問題が影響したというべきだと思います」

と述べ、民主党への逆風が強かったことを認めた。小沢幹事長も22日夕の定例会見で、

「長崎県知事選でかなりの大差で負けてしまったことは大変残念に思っている。国政選挙と地方選挙はいろいろな意味で違っているが、私自身の不徳の致すところで皆様に迷惑をかけたことについては大変申し訳なく思っている」

と発言。自らの政治資金問題が選挙結果に影響したとの見方を示した。国民への説明責任については、

「すべての資料・情報を当局で調べた結果が(不起訴として)出ている。何も隠すことはない。全国を回って、その場で疑問があれば答えていくということだと思う」

と述べ、国会の証人喚問に応じるかどうかについては言及しなかった。

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