2024年 5月 4日 (土)

売れっ子茂木、勝間、池上… 「出し過ぎ」批判に反省した人

「流通の仕組みからどこも自転車操業」

   売れっ子の本を出し過ぎという書店店長の遠藤晋さんの指摘について、出版社側はどう考えるのか。

   内田樹さんのブログで塩漬けにするとされた新刊「街場の文体論」を出版予定のミシマ社の編集者は、こう説明する。

「確かに、自転車操業で本を出している社もあると思いますが、うちは無関係だと思っています。既存の枠組みに収まらないいい本を絞って出していますので」

   塩漬け宣言については、「1年後とか先の予定ですし、まだ草稿段階なので、困ることはほとんどないですね。先生は、同じことを常々言っておられますが、いつもきちんと調整されますので、焦りもありません」と話す。内田さんはどこの出版社とも仲良くやっており、もめたところはないという。

   また、内田さんの本「村上春樹にご用心」の改定新版を出す予定のアルテスパブリッシングの代表は、この新版塩漬けについてこう言う。

「出版スケジュールを立てて進行していますので、急にストップして困るということはありません。先生のびっしりなスケジュールから時間がかかるのは承知していますので、慌てていることもないです。内容のない本ではなく、いい本をちゃんと作れという先生のメッセージと受け止めています」

   本の出し過ぎについては、「苦しさの程度は違いますが、流通の仕組みからどこも自転車操業ですよ。うちは内田先生頼みということは全然ありませんが、今まで以上に心して作ろうと考えています」と明かす。

   内田さんの本を出したほかの出版社に聞いても、「うちは本の出し過ぎという感じではない」とのことだった。

   内田さんが本を出し過ぎかどうかは定かではなかったが、この出版不況で自転車操業のところも多いのは事実のようだ。

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