2018年 7月 21日 (土)

電気自動車の普及に暗雲 節電意識の広がりが逆風

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   関東地方では原発事故に伴う計画停電の混乱が続いている。同時に多くの消費者に節電の意識が広がり始めた。計画停電は少なくとも2011年冬まで続く見通し。電力供給問題が深刻さを増すなか、電気自動車(EV)の販売にも暗雲が立ち込めてきた。

   「ゼロエミッション」をうたい文句に華々しく登場した自動車メーカー各社の新型EV。黎明期のなかで突如発生した今回の電力供給問題は、今後EVを収益の柱に育てたい日産自動車や三菱自動車にとって出鼻をくじかれた格好になった。

「EVの話はお客さまの前でできないだろう」

   「原発事故によって日本でのEV販売は風向きが変わるかもしれない」と日産関係者は心中を語る。節電意識の広がりにより、首都圏ではポータブルオーディオや携帯ゲーム機でさえ人前で使用するのがはばかられる状況にある。こうしたなかで、原発事故が危機的状況を脱し、電力供給体制に一定のめどが立つまで「EVの話はお客さまの前でできないだろう」というのが関係者の本音だ。

   一方で被災地支援の一環として日産と三菱自が実施したEVの車両提供が話題になっている。震災直後には一時的にガソリン供給が停滞し、被災地を含む各地で深刻なガソリン不足に陥った。

EVが避難所の行き来や緊急車両として活躍

   被災地へのEV提供には賛否両論があるものの、燃料不足でガソリン車の身動きがとれないなか、EVが避難所の行き来や緊急車両として活躍しているという。日産や三菱自が兼ねてからEVのメリットとしてアピールしてきた「用途や利用環境による使い分け」が非常時に効果を発揮したといえる。

   今回の東北関東大震災はEVのみならずガソリン車を含めたすべての自動車のエネルギー問題を浮き彫りにした。部品工場の被災などにより、現在、自動車メーカー各社は生産停止や減産を余議なくされている。メーカー各社は当面、被災地の復興や操業の本格再開を最優先することになるが、事態が収束した後もガソリンや電力の供給体制が不透明なままであれば、燃料供給やエネルギーの多様化について早急な対応が求められることになりそうだ。

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