2019年 11月 16日 (土)

洪水被害の米原発さらにピンチ 防水壁破り、水が原子炉建屋に迫る

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   大規模な河川の氾濫で洪水に見舞われた米ネブラスカ州の原子力発電所で、原発の建屋の周辺に設置されていた防水設備が壊れ、事態が悪化している。

   原発当局は「注意深く観察する」との姿勢を変えていないが、同州にはもう1基、洪水の被害を受けている原発がある。原子炉を冷却するのに必要な電源の確保が心配されている。

主電源ストップ、1か月に2度目

NYタイムズも洪水に見舞われたクーパー原発の現状を報じた
NYタイムズも洪水に見舞われたクーパー原発の現状を報じた

   洪水のため、6月中旬には孤立寸前に陥っていた米フォート・カルフーン原発に、いっそうのピンチが押し寄せた。現地時間2011年6月26日、ミズーリ川の増水であふれ出た水が防水壁を破って、原子炉建屋に迫ってきたのだ。この防水壁は巨大なチューブ状で建屋の周りをぐるりと囲み、水をせき止めていたのだが、何らかの理由で一部が破損したという。

   同原発を管轄する「オマハ電力公社(OPPD)」は、「防護壁は、洪水に際して追加的に設置したもので、致命的な事態ではない」と説明したが、流れ込んだ水で配電機能が支障をきたして、主電源が一時ストップしていた。原子炉冷却のために非常用ディーゼル発電設備を作動させ、数時間後には主電源が復旧したものの、「あわや」の危機に直面していたのだ。6月7日にも、建屋内の火災で電源が一時喪失し、使用済み核燃料貯蔵プールの温度が一時上昇しており、気が気でない状況が続く。

   映像を見る限り、ミズーリ川沿いに建つフォート・カルフーン原発の敷地内は茶色く濁った水に覆われ、今にも建屋が浸水しそうだ。それでも米原子力委員会(NRC)は、米国内の原発における緊急時評価基準で4段階中最も低い「異常事態」にとどめている。これは「原発施設の安全を脅かす可能性のある事象が起きているが、放射性物質の飛散はない」との内容だ。NRCは「事態を注視する」とする一方、万一電力を喪失しても、非常用電源が十分確保されていると安全性を強調している。

   だが、ミズーリ川の増水は過去最大級に達し、洪水はいまだに収まる気配がない。原発から南に約30キロ進むと、ネブラスカ州最大の都市オマハがあり、周辺地域を含めておよそ80万人が暮らしている。同州の地元紙は、「川の水位は危機レベルではない」「原発は大丈夫」と繰り返すNRCに対して、「もし川の増水が止まらなかったらどうなるのか」と疑問を投げかけている。

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