2018年 7月 18日 (水)

「更迭」でも6000~8000万円  経産省3幹部の退職金に高まる疑問

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   福島第1原発事故後の対応をめぐって事実上更迭された経済産業省の3幹部に、高額の退職金が支払われることが分かった。約6000~8000万円とみられ、高すぎるのではという声が高まっている。

   松永和夫前事務次官(59)、寺坂信昭前原子力安全・保安院長(58)2011年8月12日付で退職しており、細野哲弘資源エネルギー庁長官(58)は9月1日付で退職する。

ヤマダ電機会長よりも高い

   3人の退職は、定年より早期に退職する「勧奨退職」扱いのため、「自己都合退職」に比べ退職金が2割ほど上乗せされる。朝日新聞の試算では、幹部3人の退職金は約6000~8000万円、自己都合と比べ1000万円以上高いと見込まれている。3人は今後も「天下り」で多額の収入を得るのは確実だ。

   松永氏は12日の退職記者会見で、退職金について、「関係規定にのっとって処理される」と、満額受け取る考えを示唆している。

   では、6000~8000万円という金額は妥当なのか。厚生労働省が2008年に民間企業約6000社を調査した「就労条件総合調査結果の概況」によると、勤続35年以上の定年退職者の退職金は、大学卒で平均2281万円、高校卒で1929万円だった。

   日本経団連が会員企業277社から回答を得た2010年9月度の「退職金・年金に関する実態調査結果」では、会社都合で退職した57歳の退職金は、大学卒で平均2400万円、高校卒では2127万円だった。

   7月19日発売の週刊朝日の2010年度「退職慰労金ランキング」によると、ランキング17位までの人物の退職金はすべて1億円超え。トップは大東建託の多田雅美前会長で6億4900万円だった。18位だったヤマダ電機の山田昇会長は6500万円。6000~8000万円というのは、これか、これ以上のレベルということだ。

公務員は全体的に高め

   一方、09年度の公務員の退職手当の支給状況を見ると、「勧奨退職」の55~59歳の常勤職員2147人は平均で約3173万円と高めだ。内訳を見ると、8000万以上が5人、7500万~8000万が23人、7000~7500万円が17人などとなっている。

   公認会計士の平林亮子氏は12日放送のテレビ朝日系「モーニングバード」で、「普通にみて高いなというのが正直なところ。いまは一般企業では業績悪化で退職金は減額となるところが多い」とコメントしている。

   今回の件で、海江田万里経産相の対応を批判している経産省OBの岸博幸・慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授は、ダイヤモンド・オンラインの連載で8月12日、「(経産省に)合計で20年と半年勤務しましたが、小泉構造改革にあれだけ尽力しても自己都合の退職なので割り増しとかも当然なく、退職金は約1000万円でした」と明かし、「今回の3人の幹部の顛末を見ていると、すみません、やっぱり腹が立ちます」としている。

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