麻生太郎元首相が韓国で行われた講演で、K-POPは日本ですっかり定着したなどと韓流文化を評価、韓日は外交や経済で今以上の協力関係を築こう、と呼び掛けた。これを知った「ネトウヨ」と呼ばれる一団は「裏切られた」「記事は捏造だ」などとし、大騒ぎになった。もともと彼らは麻生氏の熱狂的ファン。それだけに失望も大きかったようだ。「マジで失望した。裏切り者麻生」麻生元首相はマンガの題名にちなんで「ローゼン閣下」などと呼ばれ、今でも「ネトウヨ」(ネット右翼)を中心に人気が高い。最近ではフランスのパリで始まったマンガやアニメの祭典「JapanExpo(ジャパンエキスポ)」で、韓国が自分達のコンテンツをゴリ押しで展開しているというニュースが流れると「麻生が首相なら阻止している!」「麻生が提唱したマンガ・アニメの殿堂の復活を」などと騒いでいた。韓国日刊紙「中央日報」のオンライン日本語版は2011年11月26日、韓国と日本の協力関係を話し合った「ソウル・東京フォーラム」を取り上げた。25日に基調演説を行った麻生元首相はこう話したという。ドラマ「冬のソナタ」やヨン様から始まった韓流ブームが日本で全世代に広まり、少女時代やKARAなど韓国のアイドルスターの話に入れなければ、時代遅れになる。ただし、日本人の韓国に対する好感は年々高まっているが、韓国人の日本人に対する好感度は依然と低いのが現実だ。そして、中国の影響力が強くなり、アメリカが牽制するようになった今、アジア内の安定勢力である韓日は戦略的協力をしなければならないとし、「韓日両国が外交・経済安定のための地域協力メカニズムを作らなければならない」と助言した、と中央日報は報じている。この記事についてネットでは「麻生さん、応援してたのに、何トンチンカンな事いってるんですか?」「麻生おわったな。朝鮮に取り込まれるようでは、政界を引退すべき」「マジで失望した。裏切り者麻生」などと騒然となった。また「ソースが中央日報だ!麻生さんがこんなこと言うわけ無い!捏造だ!」というのもある。「記事にあることは事実」と麻生事務所日本のネット世論では、韓流ブームはテレビ局や広告代理店が捏造したもので日本には存在しないという前提のもとに、韓国と付き合っても何もいいことはなく手を切るべきだ、という意見が主流になっている。「ネトウヨ」は麻生元首相を強く慕っていて、何か国際的な問題があると「麻生閣下首相復活」を叫んできた。にもかかわらず今回、自分達の考えと真逆なことを発言した、というわけだ。一方、「2ちゃんねる」では、この記事について、「ネトウヨ」を嘲る書き込みが大量に出て、複数のスレッドが立つ「祭り」に発展している。そこには「うひょーーーーー!麻生は裏切り者だああああああ!!!」「ネトウヨの最終防衛線ローゼン閣下陥落www」「麻生に見事に梯子外されたネトウヨ。おもしれえなあw何でネトウヨってこんなおもしろいことができるの?何で?」などと書き込まれている。中央日報の記事は事実なのかどうか麻生太郎衆議院事務所に問い合わせたところ、麻生元首相が語ったと書いてある部分については事実、ということだった。麻生元首相は韓流ファンかどうかも聞いてみたところ、「韓流ファンというのではなく、ブームが日本に定着したということを述べたものです」という答えだった。
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