2018年 7月 21日 (土)

企業扱いの大規模マンションが悲鳴 電気料金値上げ、さらに家庭向けも

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   東京電力が企業向けの電力料金を平均17%値上げしたことに絡み、大規模分譲マンションに住む住民や管理組合が困惑している。一定以上のマンションのエレベーターなど共用部分にかかわる電力料金が、企業向け料金と同様に17%の値上げ対象になるとされているためだ。

   全国のマンション管理士で作る「日本マンション管理士会連合会」は2012年4月27日、東電に対し、共用部分を家庭向け電気料金と同じ扱いにするよう求める要望書を提出。マンション居住者や管理組合からは値上げ撤回を求める声も出ている。

1戸当たり年間3000円の負担増

   東電は原子力発電所の稼働停止などによる収益悪化を補うため、50キロワット以上の契約をしている企業や自治体の電気料金の値上げを4月から実施している。企業だけでなく、200~300戸以上の大型高層マンションや機械式駐車場設備をもつマンションなどは50キロワット以上の大きな電力を消費することから、企業や自治体と同じ契約になっているケースがあり、この場合も同じように17%の値上げ対象になる。

   同連合会によると、17%の値上げが適用された場合、首都圏の1棟660戸のマンションなら、1戸当たり年間3000円の負担増になるという。負担分は管理費を増額して対応するしかないが、年金暮らしの高齢者世帯が少なくないうえ、不景気の中、負担増に苦しむ家庭は多く、管理費の値上げが簡単にはできず、管理組合が困っている例が少なくないという。

「企業などと同じ扱いにされるのはおかしい」

   同連合会は「分譲マンションはあくまで居住用であり、共用部分の費用は最終的には個人が負担する。企業なら値上げ分を製品やサービスの価格転嫁などでしのぐこともできるが、個人の家庭では無理だ。共用部分を企業などと同じ扱いにされるのはおかしい」と主張する。

   東電は企業向けに続き、7月にも家庭向け電気料金を10%程度値上げする方針だ。同連合会は「共用部分に加え、家庭向け料金も値上げされれば、二重の値上げとなり、簡単に受け入れることはできない」と強調。「マンションの共用部分の値上げについては、家庭向けと同様、値上げ幅などの妥当性を国がチェックする申請・認可制の扱いにしてほしい」と訴える。

   首都圏のマンション管理組合団体である「日本住宅管理組合協議会」など4団体も4月23日、東電に対し、「家庭向け電気料金の値上げが実施されればダブルパンチとなり、生活に与える打撃は大きい」などとして、共用部分の値上げについては撤回するよう求めた。

   東電を実質国有化する国が、家庭向け電気料金の値上げを含め、国民負担と経営再建という2つの命題の中で、揺れることになりそうだ。

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