2018年 7月 19日 (木)

韓国も日本に次ぎ、調査捕鯨の開始表明 水域は日本海?、新たな火種に

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   国際捕鯨委員会(IWC)の年次会合が2012年7月2~6日、パナマで開かれ、日本は日本沿岸のミンククジラの捕獲枠設定を求めたが、今回も反捕鯨国の反対で見送りとなった。

   今年は米国、ロシア、グリーンランド、セントビンセント・グレナディーンの先住民に認められた「先住民生存捕鯨」と呼ばれる捕鯨枠が5年に一度の更新を迎え、増枠を求めたグリーンランドを除く3カ国の延長が決まった。捕鯨国と反捕鯨国の対立が続く同会合は、次回から隔年開催となることも決まった。

小型の鯨類は管理対象外で捕鯨を認めている

   IWCは世界で83種ある鯨類のうち、絶滅が懸念されるシロナガスクジラなど13種の大型鯨類で商業捕鯨を禁止しているが、小型の鯨類は管理対象外で捕鯨を認めている。IWCは例外として、米国アラスカのイヌイットなどの先住民族が伝統的に行っている小規模な捕鯨(先住民生存捕鯨)に限り、大型鯨類の捕獲を認めている。

   日本は北海道・網走、宮城県・鮎川、千葉県・和田、和歌山県・太地で、IWC管理外の小型のクジラを捕獲。これは「沿岸小型捕鯨」と呼ばれている。商業捕鯨の再開を目指す日本は「我が国の地域に根ざした沿岸小型捕鯨は先住民生存捕鯨と同様の性格だ」(水産庁)と主張。かつて捕獲していた大型のミンククジラの捕獲枠を求めていた。

   一方、韓国は2013年以降、自国の水域で調査捕鯨を開始する計画があると、今回のIWC年次会合で表明した。1982年に商業捕鯨が禁止となった後、日本は国際捕鯨取締条約に基づき、資源調査を目的とする調査捕鯨を行っている。韓国の調査捕鯨が実現すると、日本に次いで2カ国目となる。

韓国の参加で反捕鯨国の国際的な圧力が高まる可能性

   韓国は来年のIWC年次会合に具体的な調査捕鯨の計画を提出するが、韓国が主張する自国の水域とは日本海とみられている。日本は南極海と北西太平洋で調査捕鯨を行っているほか、沿岸小型捕鯨は太平洋が漁場となるため、水産庁は「日本の調査捕鯨や沿岸捕鯨が影響を受けることはない」とみている。

   商業捕鯨の再開を目指す日本は、クジラが大量の海洋生物を捕食する科学的データを収集するため調査捕鯨を行っている。しかし、IWCの反捕鯨国は「クジラを殺す調査捕鯨の実態は商業捕鯨と変わらない」と批判しており、韓国の参加表明で調査捕鯨に対する国際的な圧力が、米国や豪州など反捕鯨国の間で高まる可能性がある。

   IWCは鯨類の保護と捕鯨産業の発展を目指す国際機関だが、クジラの保護を求める反捕鯨国の加盟が増え、加盟89カ国のうち、反捕鯨国が50カ国を占める。10年の年次会合では、条件付きで商業捕鯨を認める議長提案をめぐって議論が紛糾し、マスコミの注目を浴びた。今回の年次会合はマスコミの注目度が低かったが、韓国の調査捕鯨の開始表明など新たな火種を抱えることになり、隔年開催となっても基本的な対立の構図は変わりそうもない。

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