大阪市の橋下徹市長は2012年9月13日朝の囲み取材で、自らが率いる国政政党「日本維新の会」のロゴマークに描かれた日本地図に尖閣諸島が含まれていることをめぐって中国との外交関係のあり方を問われ、「現状を変更させないことが大事」などと答えた。橋下市長は、「立ちインタビューで聞く内容ではない」としながらも、持論を展開。「事を荒立てることが外交だとは思っていない。外交は『武力行使をしない戦争』という側面もある。やはり、現状維持、現状を変更させないことが外交、安全保障の要」と、日本が有効に尖閣諸島を支配している現状を守ることが重要だという認識を示した。交流イベントドタキャンには「相手と同じ土俵に合わせる必要はない」その上で、尖閣諸島の国有化以降、日中の交流イベントが中国側から相次いでキャンセルされていることについては、「相手と同じ土俵に合わせる必要はない。成熟している民主国家だという誇りを持てば、そんなにドタバタしなくてもいいのでは」と、特段の対抗措置をとる必要はないとの考えを示した。今後の日中関係については、「何が現実的に積み重ねられた事実なのか、相互確認をしないといけない。事実を変えるのはダメ。近現代史についての日本の教育が弱すぎる」「相手の立場を知らないと論戦できない」と、どの点で両国の認識が食い違っているかを確認すべきだと主張した。
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