2019年 2月 19日 (火)

女子柔道、五輪惨敗の裏に監督らの「暴力」「パワハラ」 それでも全柔連は監督続投の不可解

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   国内トップアスリートの異例の集団告発が明らかになった。ロンドン五輪代表を含む女子柔道選手15人が、柔道全日本女子の園田隆二監督(39)やコーチから暴力やパワーハラスメントを受けたとして、日本オリンピック委員会(JOC)に訴え出ていたのだ。

   「史上最強」といわれたロンドン五輪の女子柔道代表がメダル3つと惨敗した理由として、関係者の中には監督らの暴力行為を挙げる声もある。全日本柔道連盟は2013年1月30日、謝罪の記者会見を開いて園田監督らを戒告処分としたことを明らかにしたものの、「本人も反省しており監督の入れ替えはない」と明言した。

全柔連の「隠蔽体質」明るみに

   「お騒がせしたことをお詫び申し上げます」。東京都内の講道館で行われた全柔連の記者会見には小野沢弘史・専務理事ら2人が出席し、冒頭の謝罪に続いて「選手たちの訴えは事実」と代表監督らによる暴力行為を認めた。

   小野沢氏によると、選手たちからの最初の告発は2012年9月下旬に全柔連に寄せられた。園田監督と当該選手から聴き取り調査をした結果、「告発の情報はほぼ事実と判断」し、11月10日までに始末書を提出させ厳重注意を言い渡したという。

   調査で明らかになった園田監督らの暴力行為は計5件。2、3年前から行われ、監督だけでなく元強化コーチの男性も暴力を振るっていた。「合宿中に集合が遅かったときや、練習中に指示通りできなかったときなど殴っていた」「大会の後、『代表なんだからしっかりやれ』と言って暴力を与えていた」「棒(竹刀)で小突いたりしたこともあった」

   厳重注意を受けた監督は同28日に選手に謝罪し、全柔連としては「『これから力を合わせて世界を目指そう』ということで収束したと思っていた」「一応の解決を見たので、将来のある選手たちですので(監督らの暴行を)『公』にするよりも『非公表』にしたほうが良いという判断でした」と言う。

   この間、園田監督は五輪後の9月上旬には代表監督の続投に意欲を示し、全柔連は11月5日に園田氏の女子代表監督の留任を正式発表する。つまり、全柔連は選手たちの告発によって代表監督らの暴力が次々と裏付けられる中、その事実を隠蔽した上、ロンドン五輪で手腕が疑問視されたにもかかわらず監督続投を決定していたのだ。

   ところが、「事態は収束した」との全柔連の考えはあまりに身勝手だった。

   トップ選手15人は12月上旬、園田監督による指導体制が変わらないことから、改めて全柔連の上部機関に当たるJOCに告発状を送付したのだ。ここに至って全柔連は始末書提出と厳重注意という最も軽い処分から戒告処分へと切り替え、事実の公表に踏み切らざるを得なかった。全柔連という組織内部では自浄作用は機能しなかった。

   「柔道はスポーツである以上に人格を形成するもの。暴力は決して許されない」。小野沢氏は会見でこう断じながらも、「柔道界だけではないけれども、指導の中で、ある程度たたいたりするのがいいという風潮もあったと思う」と述べた。

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