2024年 5月 5日 (日)

「最初の容疑では処分保留」に驚き 遠隔操作事件、証拠収集が進んでいない? 

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大澤孝征弁護士「まとめて起訴するはず」

   片山祐輔容疑者が使っていたと報じられた匿名化ソフト「Tor」をうたう掲示板スレッドで2013年3月3日、片山容疑者が誤認逮捕の5人目となる狙い通りだと告白したのだ。スレ上でその信憑性に疑問が上がると、証拠をアップロードしたという書き込みがあった。

   ただ、そのファイルは「釣り」だったとの報告もある。犯人になりすました便乗犯の疑いが指摘されており、真相は不明だ。

   「真犯人」のメールを受け取っていた落合洋司弁護士は4日、またメールが来たかどうかをツイッター上で聞かれ、「まったく来てないです」と答えている。

   一方で、片山容疑者の処分保留については、「今のところ決め手の証拠には欠けるから」ではないかとの見方を示した。3日のブログでは、その理由を詳しく説明している。

   それによると、別件で再逮捕して双方の証拠を総合して起訴に持ち込むことは時々あるとしながらも、遠隔操作事件では、複数の事件の証拠関係はかなり重複しており、再逮捕しても新たなものが出てくる可能性は低い。落合弁護士は、こうしたことから、「証拠収集が遅々として進んでいない、ということにはなる」とし、既存の証拠をいかに評価して起訴に踏み切れるかが、今後の焦点になると言っている。

   検事出身の大澤孝征弁護士は、取材に対し、処分保留のまま捜査を続けることはおかしなことではないとして、こう解説する。

「起訴してから再逮捕するのが普通と考えるかもしれません。しかし、この事件は、誤認逮捕した経緯があり、容疑者本人が否認して取り調べにも応じていません。ですから、検察も恥の上塗りになってはいけないと慎重になっているわけです。状況証拠で起訴するには不十分であり、FBIの捜査情報など、ほかの証拠を見極めたうえで、総合的な判断からまとめて起訴しようと考えているはずですよ」
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