日商会頭に三村明夫・新日鉄住金相談役 財界名門のサラブレッド、経団連ますます影が薄く
2013.11.07 11:32
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経団連のポスト・米倉は本命不在
三村氏は先のインタビューで、国益を考えた組織運営を心掛けたいと強調し、経団連や経済同友会とも積極的に連携して政策提言をしていきたいと語った。3団体のトップが昨年9月に共同記者会見を開き、民主党政権の脱原発方針を批判したことが念頭にあるようだ。
三村氏は総合資源エネルギー調査会長や中央教育審議会長など政府の要職を兼務している。首相を囲む経済人の集まりにもたびたび顔を出す。理路整然と国の政策や組織運営を語る三村氏の発言に、今後、メディアの注目が集まるだろう。
経済団体としては格上と位置づけられてきた米倉経団連は、安倍晋三首相とのぎくしゃくした関係が続き、いまひとつ存在感を発揮できていない。米倉氏の任期は来年6月まで。後継レースも本命不在の状況が続く。「財界の本丸」の地位を復活できるかどうかはひとえに後任会長の力量次第なのだが……。