TPP交渉、早期の閣僚会合開催は無理
TPP交渉参加12カ国は7月3日からカナダで首席交渉官会合を再開。当初の米国の想定では8月までに閣僚会合を設定し、大筋合意するシナリオだったが、日本政府内では「11月の中間選挙が近づく米国では圧力団体などの影響力が強まっており、交渉姿勢が頑なだ。早期の閣僚会合開催は無理だろう」(関係者)との見方が強まっている。
ただ、TPP交渉はすべての関税を原則ゼロとすることを理念にしてスタートしただけに、日本がメキシコなどと安易な妥協を優先すれば、膠着状況の打開どころか、米国が対日批判をエスカレートさせ、TPPの全体交渉が暗礁に乗り上げる可能性を指摘する向きもある。