2024年 4月 19日 (金)

「日中偶発軍事衝突」は起こるのか(10)
国家の論理振りかざすと戦争につながる 尖閣諸島は「東アジアの共有地」にしたい
「琉球独立論」松島泰勝氏に聞く

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独立後は「アジアのジュネーブ」になりたい

―― あらゆる国から距離を置く必要があるわけですね。

松島: 独立した場合は永世中立を目指し、あらゆる国と対等な外交関係を結ぶことを求めています。

―― 独立した場合、日本、琉球、中国、台湾といった国や地域の間の関係は、どのように変化するのでしょうか。琉球は、日本と中国のクッションになるのでしょうか。

松島: 琉球独立を求めている背景はいくつかありますが、第1は米軍基地をなくすためには独立が最も有効だということです。繰り返しになりますが、1%の人口しかない琉球人が「基地はいらない」と言ってみたところで、多数決の原理のもとでは基地は押しつけられたままです。現状の日本政府は日米同盟堅持を打ち出しています。このまま日本政府が「日本の抑止力は米軍基地に依拠しており、米軍基地で日本が守られている」という考え方を続けるのであれば、琉球独立後は琉球内の米軍基地は日本本土に移ることになり、本土の自治体が、これまでの琉球と同様に米軍基地を抱えることになります。
   中国を仮想敵国として位置づける限り、日中関係は改善しないでしょう。日本政府や、日本国民の大部分の中国に対する見方や考え方が変わってはじめて日中関係は改善する。ただ、琉球は非武装中立を目指しており、それが実現した場合は、琉球が国連のアジア本部や世界の人権機関が拠点を置くなど、ジュネーブのような場所になればいいと考えています。平和を志向する人や機関が集まって、会談をして日中の緊張緩和が期待できます。アジアの中のジュネーブ、平和を作る場所として琉球が位置づけられればいい。
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