2020年 7月 9日 (木)

日本が初めて中国に「貿易戦争」で勝つ レアアースの輸出制限、WTOが「恣意的」

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   ハイブリッド(HV)車の部品などに使われるレアアース(希土類)などの輸出を中国が制限している問題をめぐり、日米欧が世界貿易機関(WTO)に訴えた審理で、中国の「敗訴」が事実上、確定した。

   中国は半年から1年以内に是正措置を講じる必要があり、是正されなければ、日米欧は関税の引き上げなど対抗措置をとることができる。

中国規制はWTO協定違反だと日米欧が主張

   2014年3月には第1審に当たる紛争処理小委員会(パネル)が、中国の規制はWTO協定違反だとする日米欧の主張を認める判断を下したが、中国が最終審に当たる紛争処理上級委員会に上訴していた。同委員会が8月7日、改めて日米欧の主張を支持する報告書を公表、WTOは近く開く紛争解決機関会合で正式に採択する。

   レアアースは、蓄電池や発光ダイオード、磁石などのエレクトロニクス製品の性能向上に必要な材料で、例えばHV車に不可欠な高性能磁石を作るためにレアアースの一つ、ジスプロシウムを使うなど、産業のビタミンとも言われる。

   レアアースは産地が偏在し、ピーク時に世界需要の97%を生産していた中国は、これを戦略物資と位置づけ、2006年からレアアースなどに5~25%の輸出税を課し、2010年7月には輸出枠の大幅削減を発表。中国の狙いは元々、輸出制限を通じた資源の価格引き上げだったが、日本に対しては同年9月の沖縄県・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事故に対する外交カードとしても利用した。このため日本の官民が真っ青になってレアアース確保に奔走したことは記憶に新しく、欧米の危機感も高まった。そして、2012年3月、日米欧は、輸出制限や輸出税をかけることを原則禁じているWTO協定を根拠に提訴していた。

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