2024年 4月 20日 (土)

「御嶽山」NHKアナや小倉さんが「みたけさん」 プロが読み間違えた同情すべき事情

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   噴火した「御嶽山(おんたけさん)」の状況を伝えるニュースで、NHKのアナウンサーやベテランキャスターの小倉智昭さんが「みたけさん」と読み間違えるミスが続いた。

   「何やってんだ」「しっかりしろ」と視聴者から厳しい叱責を受けることになってしまったが、読み間違えてしまうのもしょうがない背景があるようだ。

スタッフが「おんたけさん!」と注意

御嶽山にかかるロープウエーは「御岳ロープウェイ」
御嶽山にかかるロープウエーは「御岳ロープウェイ」

   2014年9月29日、「正午のニュース」(NHK総合)で高瀬耕造アナウンサーは「みたけ、おたけさ、みたけさんの噴火で―」とニュース原稿を読み始めたところ、画面外のスタッフから「おんたけさん!」と注意が入った。

   同じく29日に放送された情報番組「とくダネ!」では、司会の小倉さんが現場のリポーターに中継をつなぐ際、「現在、どんな活動が行われているのか。みたけさん、いや、おんたけさんの―」と間違えてしまった。2人の読み間違えに対し、「この期に及んで御嶽山をみたけさんだなんて」「もう引退したほうがいいんじゃない?」などと怒りの声をツイッターに投稿する人もいた。

   しかし、2人が間違えてしまったことは、同情の余地がない訳ではない。首都圏以外の人にはなじみがないかもしれないが、東京都青梅市には標高929メートルで気軽に登山が楽しめる「御岳山(みたけさん)」という山がある。

   一文字違いということで、「御岳山が噴火するはずないし!と思ったら御嶽山」「多摩県西部民にとって御嶽山と御岳山はややこしい」と、今回の噴火では勘違いした人が相次いだ。

地元でも「御嶽」「御岳」と統一されていない

   新聞報道では、噴火当初に「御岳山」と表記していた社がある。朝日新聞は公式ツイッターで「【おことわり】これまで『御岳山』としてきましたが、今後は『御嶽山』と表記します」と27日に投稿。中日新聞も同様に「御岳山」と表記していた。

   新聞表記について、日本経済新聞の記事審査部アカウントは「噴火当初、御嶽山でなく御岳山と書いた新聞社もあります。嶽は岳の旧字で、新字の御岳山の方が表記の原則に忠実ともいえます」と解説している。

   また、御嶽山の1570メートル地点から7合目までをつなぐロープウエーは「御岳ロープウェイ」が運営。「御岳」という名前の旅館もあり、必ずしも地元で統一されているわけではない。「昔は山の名も『御岳』だったのでは」と漏らす年配者もいる。東京の御岳山の方でも、最寄駅はJR東日本の「御嶽駅(みたけえき)」だ。

   日本には「御嶽山」「御岳山」と名の付く山がいくつかあり、「おんたけさん」「みたけさん」「みたけやま」と読み方はさまざま。例えば埼玉県の秩父市などに跨る「御岳山」は「おんたけさん」と読む。

   高瀬アナの出身地・兵庫県、小倉さんの出身地・秋田県には「御嶽山」があり、どちらも「みたけさん」と読むようだ。こうした点も今回の読み間違えに影響したかもしれない。

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