2018年 10月 16日 (火)

医療関係者も不公平な税制度の実態を知るべきだ 富岡幸雄・中央大学名誉教授が訴える

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   医療分野では消費税増税が重要なテーマになっている。薬や医療機器には消費税がかかっているが、医療費は非課税のため、本来は患者 (消費者) が払う税分を医療機関が負担せざるをえないためだ。

   その消費税が実は財政再建や社会福祉費に回らず、そっくり大企業の法人税減税の原資になっている――。国税庁職員でもあった富岡幸雄・中央大学名誉教授は全国保険医団体連合会の機関誌『月刊保団連』 2月号に寄せた論文で、医療関係者も不公平な税制度の実態を知るべきだと訴えた。

   法人税は消費税が創設された1989年から5回も引き下げている。その原資になったのが消費税だ、というのが富岡さんの主張だ。富岡さんによれば、89年度から2014年度までに消費税収入は282兆円あるが、その間に減税された法人税額は255兆円と90%に相当する。

   日本の表向きの法人税は13年度で38.01%、諸外国に比べるとたしかに高めだ。しかし、富岡さんによると、企業規模で平均税率が大きく違っている。資本金1億超~5億円以下の企業を頂点に小企業はやや低く、大企業は極端に低い。10億超~100億円以下は28.97%、100億円超の大企業は17.20%で、すでに諸外国より低めだ。

   富岡さんは、業績がよいのに低税率の大企業46社 (13年3月期~14年3月期) をリストアップしている。トップは三井住友FGで、3300億円の純利益に対して法人税は600万円だけ。2位ソフトバンクも3100億円に対して1000万円。

   富岡さんの著『税金を払わない巨大企業』(文春新書)によると、主な原因は、国内他社の株式配当金全額と、海外子会社の配当金の95%は利益に算入しなくてよいという制度のせいらしい。このような不合理に目をつぶったままでいいだろうか。

(医療ジャーナリスト・田辺功)

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