2019年 11月 15日 (金)

「5頭のクジラ」が「株価2万円」を操る トヨタ、ファナック「最高値更新」の理由

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   東京に桜が咲き始めるまでに「株価2万円乗せを」という兜町の期待は、あっさり袖にされた。

   3月期決算企業の期末配当を受け取れる権利付き売買最終日の2015年3月26日、日経平均株価は前日比275円安の1万9470円と久々の落ち込み幅を記録。相場の裏をかくことに長じた海外ヘッジファンドや一部個人投資家の利益確定売りがかさみ、大台達成は当面お預けになった。

  • クジラの威力は絶大(画像はイメージ)
    クジラの威力は絶大(画像はイメージ)

公的マネーが「日本株爆買い」

   「過熱感が出ていた相場がいったん調整した。ですが、円安や原油安に支えられた日本企業の増益基調は変わらず、『2万円』はあくまで通過点。それが3月末か4月以降かなんて、意味がない」。大手銀行系証券アナリストは苦笑した。市場関係者の先高感は依然として強いのだ。

   だが、3月以降の株価上昇局面では、過去に「シャドー(鏡)相場」ともいわれた米国市場が下落したにもかかわらず、日本株は大幅高になる「異例現象」がたびたび発生し、「市場の変調」に不安感を抱く声もなくはない。

   理由は他でもない。市場関係者が「クジラ」と呼び鳴らす公的マネーの「日本株爆買い」と、それを当て込んだ「ちょうちん買い」が相場を実態以上に押し上げているとの見方が根強いためだ。

   「3月以降の株価は、『円高は売り、円安は買い』という為替との相関すらなくなっていた。米国株とも全く連動しない。理屈をつけようとすればするほど、分からなくなる」。顧客に投資情報を提供している外資系証券会社の幹部がサジを投げたようにつぶやく。

   「相場が下げた局面では年金などのクジラが1日に数百億~数千億円単位で買いを入れる。日本株は下がりようがないと安心した外国人や国内個人投資家が需給要因だけで買い急いでいる」というわけだ。

   確かにクジラの威力は絶大だ。筆頭格は公的年金137兆円の運用資産を持つ年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)だ。昨年秋に運用資産に占める日本株比率をそれまでの15%から25%に引き上げることを決めた。5%の資産を入れ替えるだけでも6兆円以上の資金が動く国内最大のクジラだ。

   さらに地方公務員共済組合連合会など公務員が加入する3つの共済年金が持つ約30兆円の資金も無視できない。3共済は今年秋にGPIFへの運用一元化を控えているため、国債が中心だった運用資産を急ピッチでGPIFと同水準の株式比率に高めているという。

   保有資産の大部分を国債で安定運用していた日本郵政傘下のゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の存在も見落とせない。日本郵政は今年秋にも株式上場が計画されている。西室泰三日本郵政社長は、収益を高めるために運用資産に占める株式の比率を高めていく方針を表明している。もちろん、株式市場で取引される上場投資信託のETF買いを進める日銀の存在も大きい。

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