新入社員がメモの代わりにスマートフォンなどで写真を撮る行為について、インターネットに賛否両論が寄せられている。仕事で使うためのメモを「写メ」で記録・保存しておくことは、管理職クラスなどのオジサン世代には考えられないが、今どきの新入生にとってはなんの抵抗もないようなのだ。「別によくね。それできちんと仕事できるなら」インターネットで、「新入社員に次から1人でできないといけないから、全部メモをとりなさいって言ったら、写メパシャパシャ撮りだしたwww」とのカキコミが話題だ。ある会社の研修中だろうか。どうやら、先輩社員と思われる人が新入社員に、仕事に必要なことについてメモをとるよう促したところ、メモではなく、スマートフォンなどで写真を撮りはじめた、ということらしい。「写メ」というのだから、撮ったメモの写真を自身のパソコンなどにメールして「記録」しているのかもしれない。そんな行為にインターネットでは、「1990年代生まれ、どうなってんだよ・・・」「場面によっては写真撮影そのものが快く思われないこともあるということを理解しておいてほしい」「まともな人材が集まってないというだけ」といった「ダメ出し」がある一方で、「えっ、だめなの?」「1973年生まれだけど同じことやるよ」「別によくね。それできちんと仕事できるなら」「メモをとっても次までに憶えてくるヤツは憶えるし、憶えないヤツは憶えない。仕事を憶えてくれるなら、写メでも何でもいいや」と、肯定的な声も少なくない。さらには、「時間ができたらメモにするんだろ」「写真撮って済むようなメモをとる内容ってなんだ?」「俺でも社外秘でもないのなら写メるが・・・」「仕事中にスマホが見られる環境なら、いいんじゃね」など、研修や仕事の状況、憶えなければならない内容によって対応が違うのではないか、との指摘もある。たしかに、掲示されている情報や文書などであれば、「写メ」のほうが速いし、写し間違いがないので、かえって効率的かもしれない。「スマホは遊び道具」というオジサン世代に問題がある?とはいえ、先輩社員に「メモしなさい」と言われて写真で記録するというもの、どうなのだろう。最近はメモをとらない新入社員が少なくないようで、多くの会社が新入社員研修でメモの大切さを教えるともいわれる。そう考えると「写メなどもってのほか」と、言いたくなるオジサン世代の気持ちもわからないではない。企業研修で講師として新入社員を教える機会がある、経営コンサルタントの大関暁夫氏は、「スマホで(写真に撮って)記録している人はいますよ」と明かす。ただ、「皆さん、メモもしっかりとっています。きちんと使い分けしているので、とくに気になりません」といい、「さすがに、こちららが説明しているときにホワイトボードなどを撮っている人はどうかと思いますが」と話す。新入社員がメモをとらずに写真を撮るケースとしては、たとえばグループ発表のときがあり、自分たちや他のグループの発表を収めているそうだ。どうやら管理職や先輩社員が目くじらを立てるほどではないようで、「最近は会社でスマホの使用を制限するケースが増えていて、それを少しでも外れると『けしからん』となるオジサン世代がいるようですが、ちょっと大袈裟なのでは。スマホを『遊び道具』としてみているオジサン世代のほうが、いかがなものかと思いますよ」と、大関氏は話す。
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