2024年 4月 20日 (土)

北陸新幹線、大阪までの延伸ルートはどうなる 利害関係ややこしく2年以内に結論出るのか

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建設費用と所要時間を試算し、米原ルートが適切と提言

   この3ルート案について関西7府県などでつくる関西広域連合は2013年、建設費用と所要時間を試算し、(1)米原ルートが適切と提言した。建設費用は(1)米原5100億円、(2)湖西7700億円、(3)小浜9500億円と開きがある一方、敦賀―新大阪の所要時間は小浜33分、湖西35分に対し、米原が45分と若干時間がかかる。それでも費用を考えれば米原が現実的との主張だ。

   ただ、米原ルートに待ったをかけるのは、東海道新幹線を抱えるJR東海。7月の記者会見で柘植康英社長は現状でも数分間隔で運行する過密ダイヤを縫って合流するのは「困難」と主張した。その論法なら京都駅で合流する湖西ルートも難しそうだ。半世紀以上、東海道新幹線が走り、最近では新幹線新駅も断った滋賀県民にとって、米原、湖西両ルートは生活の足である北陸本線や湖西線が「並行在来線」としてJR西日本から経営分離されるデメリットが大きいというのが本音。

   ならば北陸新幹線の整備計画として1973年に閣議決定された実績もある小浜ルートが選ばれるだろうか。しかし小浜ルートには新たに123キロのフル規格線路を建設するために1兆円近く必要で、この費用をだれがどう負担するのかという難題が横たわる。

   複雑な方程式をどう解くのか。簡単に答えが出そうもない。

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