2019年 1月 18日 (金)

雪の日通勤は「21世紀の八甲田山」 「出社」にこだわる日本人への大疑問

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   まるで21世紀の八甲田山行軍だな――。雪の影響で鉄道網が麻痺することが事前に分かっていたにも関わらず、首都圏の複数の駅では、「何が何でも」出社しようとする会社員たちが黒山の人だかりを作っていた。ネットでは、そんな2016年1月18日朝の光景を、100年以上前の遭難事故になぞらえて揶揄する声が上がっている。

   こうした動きの中で、「テレワーク」(在宅勤務)を巡る議論も活発化している。通常の何倍もの通勤時間をかけて出社するより、その時間を家で勤務をしていた方が「生産的」かつ「合理的」だとする意見だ。これには、アメリカ出身のお笑い芸人でIT企業役員の顔を持つ厚切りジェイソンさん(29)も、「大雪の時、テレワーク認められて欲しいね。凄い生産性のロス!」と持論を述べている。

  • 18日朝の武蔵小金井駅は、「会社員」ですし詰め状態(2016年1月18日J-CASTニュース撮影)
    18日朝の武蔵小金井駅は、「会社員」ですし詰め状態(2016年1月18日J-CASTニュース撮影)
  • 「入場規制」の影響で、雪の中で待つ人たち(2016年1月18日J-CASTニュース撮影)
    「入場規制」の影響で、雪の中で待つ人たち(2016年1月18日J-CASTニュース撮影)

「仕事ではなく、出社することが目的」?

   16年1月18日朝、首都圏の鉄道網は大混乱だった。一時運行休止を決めた路線も多く、東急や小田急といった主要私鉄では1~2時間の遅れが多発した。京王線は電車の滞留を避ける「間引き運転」で運転本数が激減したことから、数時間待っても「電車に乗れない」乗客が出たという。入場規制の影響で駅構内に入れず、降りしきる雨の中傘を手にただ待ち続ける人の姿もあった。

   こうした会社員の姿を痛烈に皮肉ったのは、一部のネットユーザーだった。吹雪のなか無理に行軍演習を続けたために起きた「人災」という見方が強い1902年の当時の日本陸軍の八甲田山遭難事故を引き合いに、無理な出社を試みる会社員、ひいてはそうした通勤を「強要」する企業を揶揄したのだ。

「サラリーマンが列をなして通勤する姿はまるで八甲田山の行軍」
「東京に雪が降って大混乱になるの分かっていながら出社する様はまるで21世紀の八甲田山雪中行軍」
「千歳烏山駅で立ち往生3時間。NHKニュースによると1000人。さながら『八甲田山』雪中行軍の様相」

   こうした批判の根底には、「仕事ではなく、出社することが目的になっているのでは?」という根本的な問い掛けがあるようだ。ツイッターを見ても、「手段が目的化しているのを痛感しますね」「時間かけて出社して生産性あるのか?」といった声が少なくない。ノンフィクション作家の松浦晋也さんは18日、こういった日本企業の「風習」について、

「阪神淡路大震災の時、当時高槻に住んでいた親戚は、『ああすごい揺れだった。じゃ出社するか』と、歩いて大阪まで出社した。後で『そこは出社している場合じゃないでしょ』と言っても、ぽかんとしていた。そういう人は意外に多い」

とツイッターで指摘している。

アメリカでは「コールセンター」ですら在宅勤務

   「出社」と「仕事」の在り方が問われている今回の騒動のなかで、「テレワーク」(在宅勤務)をめぐる議論も活発化している。お笑い芸人の厚切りジェイソンさんは18日、ツイッターに「大雪の時、テレワーク認められて欲しいね。凄い生産性のロス!」と投稿。続けて、アメリカでは「コールセンター」でもテレワーク制度を導入しているとつけ加えた。

   ただ、現状では在宅での仕事にすぐに切り替えられる日本の会社員は少ないようだ。在宅勤務を推進している一般社団法人「日本テレワーク協会」が15年9月に行ったアンケートでは、業務でメールを使う20~69歳までの就業者1万8565人のうち、約半数が「毎日出勤しないと仕事ができない」と答えたという。また、在宅勤務を「ぜひやってみたい」と答えた人は全体の20.5%にとどまっている。

   ビジネス情報サイト「ダイヤモンド・オンライン」の15年5月21日の記事では、在宅勤務は「日本的な働き方」との相性の悪さがあると指摘している。記事によると、テレワーク制度を導入している企業であっても、「肩身が狭くて使いづらい」「正しい人事評価がしづらい」「従業員の間で不平等感が生まれる」といった課題から、制度を活用できていないケースが目立つという。

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