熊本県益城町が最大震度7の強い地震に見舞われる中、「反原発」「脱原発」を主張する人々の動向が物議をかもしている。地震発生直後「原発を止めろ」と首相官邸に電話したり、お見舞いのツイートに「原発はいらない」という主張を入れたり、「場違いな行動」という批判がネットで相次いでいる。その「はしゃぎっぷり」がクローズアップ最大震度7を記録した地震から一夜明けた2016年4月15日朝、益城町や熊本市で計9人の死亡が確認され、けが人も多数出ている。現地では自衛隊や警察、消防が救助活動に当たっている。一方、ネット上では「反原発」「脱原発」を主張する人々の「はしゃぎっぷり」が物議を醸している。「首都圏反原発連合」に所属しているとプロフィール欄に書くツイッターユーザーは、地震発生直後の14日22時頃、こうツイートした。「今首相官邸に電話した。誰がでたか相手はわからないが、名前を名乗って川内原発を停めてくれと話したら『その件については改めて連絡ください』と言い残し一方的に電話をガチャっと切られた」また同じ頃、今夏の参院選に立候補予定の女性が「熊本、九州の皆様地震は大丈夫でしょうか。被害が最小限になるように祈っています。原発はもういらない。地震のたびにこんな風に心配しなければならない原発はもう廃炉にしなければならない」とツイッターに投稿。合わせて、九州電力に川内原発停止を陳情したと明かしている。「いい加減にしろ」「黙って寝てろ」16年4月14日の22時前と言えば、今回の地震を受けて、九州電力が全国で唯一稼働する川内原発(鹿児島県薩摩川内市)や玄海原発(佐賀県東松浦郡玄海町)について、「異常なし」と発表された直後だ。安倍首相や菅官房長官、河野防災担当大臣が首相官邸に危機管理センターを設け、情報収集や被害状況の把握に努めていた頃だ。そうした事情もあったためか、時と場合を考慮しない「陳情」と映ったようで、これらのツイートには「いい加減にしろ」「黙って寝てろ」などという批判が相次いだ。このため、首相官邸に電話した先のユーザーは深夜になって「運動のために便乗しているのではない」「事故が起こった時の近隣の人たちの被害を心配して言っている」などと弁明したものの、さらに批判を浴びる結果になっている。
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