女性4人グループ「SPEED」の元メンバー、今井絵理子氏(32)の「友達論」が波紋を広げている。今井氏は2016年夏の参院選(6月22日公示、7月10日投開票)に自民党の比例代表候補として出馬予定だ。すでに事務所開きを済ませ、全国各地を巡っている。そうした中、「選挙」と「友達」を絡めた文章をツイッターに投稿した。「しがらみや事情など気にせず...」ツイートが投稿されたのは6月14日未明のこと。「誰かが言ってた。『選挙の時に、真の友人かどうかがわかる』と。同級生の友が胸をはって応援してくれている姿に涙が出た。しがらみや事情など気にせず、『友だちだから』という一言で色々な場所で発信をしてくれている。彼女の夢や期待を裏切らないように走り続けたい。深夜のつぶやきでした」公示日が間近に迫る中、旧友たちの温かな応援が心に響いたようで、思いを新たにしたようだ。今井氏が出馬を正式表明したのは16年2月のこと。自民党本部で行った会見では「障害を持つ子供たちが明るい希望を持てる社会づくりをしたい」と手話を交えながら訴えた。背景にあるのは聴覚障害をもつ愛息子、礼夢くん(11)と歩んできた日々だ。パンクバンド「175R」のSHOGOさん(36)との間に授かった長男で、07年の離婚後はシングルマザーに。育児と仕事を両立させながら、福祉ボランティアにも熱心に取り組んできた。一方、今井氏は多数の米軍基地を抱える沖縄県の出身。安倍政権および自民党の推し進める普天間基地の辺野古移設を巡っては、地元を中心に反対の声も根強いが、本人はこれまで具体的な言及はしていない。出馬会見では「負担軽減は共通の思い。自分の目で見て、沖縄の声を直接聞き、真剣に取り組みたい」と述べるにとどめた。沖縄にいたのは12歳までで、ツイッターに登場する同級生が沖縄時代かどうかははっきりせず、同級生らの「しがらみ」や「事情」が何であるのかも記されていないが、それらを気にせず「友だちだから」と応援してくれる彼らは、まさに「真の友人」だと感じられたようだ。「選挙は公約で判断すべき」「創価学会と同じ」今井氏のツイートには、ファンらから「私も絵理ちゃんのことが大好きだから♪応援しています」「どこまでもついていくぜよ」「素晴らしい友達がいて素敵です」といった賛同メッセージが届いた。だが、それ以上に目立つのが「政治と友情は別」という趣旨の書き込みだ。「友だちだってことが、しがらみや事情」「選挙は公約で判断すべき」「私だったら自分と同じ考えの人なら個人的に嫌いでも応援する」「真の友達というのは、耳の痛い事もキチンと伝えてくれる人」ちなみに創価学会が支持母体である公明党は、学会員が率先して知人に公明党への投票依頼を行うことで知られる。友人=フレンド(friend)の頭文字を取って「F作戦」とも呼ばれる。ネット上では、これにかけて「創価学会と同じようなこと言ってるよ」「まったくです。選挙の時になっていきなり、いきなり公明党に投票してくれと頼みこんでくる『友人』とかね」と皮肉る声も。旧友たちとの熱き友情に感動したあまりつづった深夜のツイートは、思わぬ物議を呼ぶ材料となってしまったようだ。
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