2018年 12月 14日 (金)
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金融庁が地銀へ「アメ」と「ムチ」 保険「窓販手数料」めぐる駆け引き

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   変額年金保険など銀行の窓口で販売される貯蓄性の高い保険商品の手数料について、大手銀行5グループが来(2017)年初めにも公表する方針を打ち出した。手数料引き下げの引き金になると期待できるが、なぜ今、手数料公表なのか。背景には、金融庁の意向がある。はたしてその狙いとは?

   手数料の実態はどうなっているのか。今回、手数料の公開対象と目されるのは、運用成果や為替変動によって受取額が変わる「変額年金保険」や「外貨建て保険」だ。銀行や証券会社などの窓口で販売される「窓販」の商品。同じ保険でも、死亡時に遺族が受け取る生命保険や、入院時の費用などを補う医療保険と違って、富裕層が余裕資金の運用で利用することが多い貯蓄性の高い商品だ。21世紀に入って銀行窓口での販売が解禁され、取り扱い額は年々増えている。元本割れのリスクはある一方、低金利下で比較的高いリターンを得られる可能性もある金融商品として人気を集めている。

  • 手数料の公開対象と目されるのは、「窓販」の商品(画像はイメージ)
    手数料の公開対象と目されるのは、「窓販」の商品(画像はイメージ)

垣間見える「保険の高手数料ぶり」

   販売を委託された銀行には、保険会社が手数料を支払うが、その原資は契約者が支払う保険料。手数料は一般的に保険料の5~7%、高いものでは10%近い商品もあるとされる。銀行の窓口で販売されている投資信託は10年ほど前から手数料が開示されるようになり、現在は1~3%程度になっている。貯蓄性の高い保険商品は販売時の手数料に加え、一定の販売目標を達成した場合の報酬も存在するといい、単純比較はできないが、保険の高手数料ぶりが垣間見える。

   手数料公開を求める金融庁の理屈は、銀行が手数料稼ぎのため、必要のない高リスク保険商品を押しつけるようなことがあってはならない、ということだ。

   金融庁の意向を受け、生命保険協会の筒井義信会長(日本生命保険社長)が2016年4月の定例会見で「(手数料を)開示する方向で検討する」と表明。この時点では金融庁の目論見通り、10月に開示がスタートするとみられていた。

   ところが、この動きに地銀が反発。金融庁は5月下旬を想定していた開示のための監督指針改正案の公表をいったん凍結し、7月から幅広い手数料開示のあり方の議論を金融審議会で始め、仕切り直しになった。

   地銀の掲げる理由は、「公開対象が銀行や証券会社に限られ、保険代理店などが含まれない」という「不公平」批判。ただ、表向きの理由とは別に、2月の日銀によるマイナス金利政策導入による貸し出し金利低下、つまり「利ざや」の縮小があるというのが金融界の常識だ。地銀にとって、保険の窓販を新たな収益源と期待しているという事情があるわけだ。

再編を促進か

   そこに飛び込んできたのが、三菱東京UFJ銀行などの大手銀が自主的に公開に踏み切るというニュースだ。7月6日の金融審の審議開始のタイミングに合わせ、大手行が意向を非公式に明らかにし、各紙が一斉に報じたもので、金融庁の意向を反映した「情報発信」と見られている。

   大手銀が金融庁の要請を簡単に受け入れた真意は不明だが、はっきりしているのは、地銀との収益構造の違いだ。大手銀もマイナス金利の影響は受けるが、欧米や東南アジアといった海外にも展開し、収益を上げる体制にシフトしている。一国一城の主として地元に君臨してきた地銀は基本的に自らの営業エリア(通常は所在する県)で商売するしかなく、地域経済の疲弊と低金利のもと、本業の貸し出しによる収益が頭打ちになる中で、変額年金保険などの手数料が収益を一定程度支えている。それだけに、手数料引き下げを招きかねない公開に抵抗してきたわけだ。しかし、大手行が公開に踏み切れば、「地銀もいつまでも反対していられないだろう」(日銀関係者)とみられている。

   保険手数料に限らず、金融庁は地銀にさまざまな手法を駆使してプレッシャーをかけている。地銀の地域への貢献度を数値化して評価する新指標の策定を進めているのが「ムチ」。担保に依存せず、会社の将来性などをきちんと評価して融資するように促すものになる見込みだ。「アメ」としては、「9~15時」とされている銀行店舗の営業時間の規制を緩和し、地域の実情や顧客のニーズに合わせて柔軟に設定できるようにする。

   こうした圧力は、地銀の再編、具体的には常陽銀行(茨城県)と足利銀行(栃木県)の経営統合など県境を越えた再編を進めて経営力をアップさせたいというのが狙いとされる。「保険手数料公開によって地銀が結果的に収益源を侵食されることも、こうした金融庁が描く再編を促進することにつながる」(大手紙経済部デスク)との見方が強い。

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