2024年 4月 20日 (土)

復調VWよりEVに焦り? トヨタの戦略練り直し

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確実視されつつあるVWの「トヨタ超え」

   一方、まもなく幕を引く2016年のトヨタグループの世界販売台数は、当初計画の1011万をやや下回り1009万台を見込む。1000万台超えが定着したトヨタグループにとって2万台の差は0.2%の差に過ぎないが、ライバルのVWとの競争上は決して小さくない数字だ。実際、15年まで4年続けた世界販売首位の座はこの16年にVWに譲る可能性が高くなっている。

   VWの過去最高の世界販売台数は2014年の1014万台。この年のトヨタの世界販売も過去最高の1023万台だった。しかしVWは15年、排ガスデータの不正操作問題の影響や中国市場の減速で世界販売台数が993万台に減少し、1000万台を割り込んだ。ただ、その減少幅は大方の予想より限定的だったとも言える。VWは16年に入って徐々に盛り返し、「トヨタ超え」を視野に入れている。現時点で両社のデータがそろう16年1~9月期でみると、トヨタの世界販売台数がほぼ前年並みの752万9000台なのに対し、VWは前年同期比2.4%増の760万9000台と上回っている。VWの1~11月の累計はさらに勢いがついて前年同期比3.1%増の937万9000台。2年ぶりに1000万台を回復し「トヨタ超え」を実現することも確実視されつつある。

   もっとも、トヨタ陣営からは世界販売首位を譲ることに関してあまり焦燥感は伝わってこない。トップグループの小差の争いであって2位になったから直ちにブランドイメージがダメージを受けるわけではない、との読みがあるとみられる。むしろ、自動車市場全体が将来的に電気自動車(EV)に急速にかじを切りつつあることには焦りを感じているようで、トヨタとしてEV戦略の練り直しを急いでいる。

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