警察庁は2016年に起きた児童ポルノ事件の検挙、被害状況を17年3月9日に発表した。被害児童の数は前年の45%増となる1313人と過去最高だった。自ら裸の画像を撮影し相手にメールなどで送る「自画撮り」が前年より27.7%増の480人いて、被害形態のトップの37%を占めた。この「自画撮り」については東京都が17年2月から未然に防ぐため、全国初の条例改正の検討を始めたが、ネット上では「自撮りがなんで被害になるの?」などといった感想が出るなど、まだその恐ろしさが浸透していない。警察庁のいう「自画撮り」とは警察庁などは、「自画撮り」というのは騙されたり、脅されたりして自ら撮影した裸の画像を相手にメールなどで送ることを指す、としている。今回の調査では被害の9割が中学生と高校生。8割の児童は加害者と面識はなく、ツイッターやLINEといったSNSを通じて知り合っている。いわゆる「自撮り」一般とは区別しているのだが、ネット上では「自画撮り」というと、自撮り棒などを使って自分を自分で撮影しSNSにアップする人や、犯罪ではあるが裸の写真を送り稼ごうとする女性を連想する人が多いため、「勝手に送りつけても被害者になれるの?送りつけられたほうが加害者になるの?」「少女が納得して撮ってるなら被害者が存在しないのに、本当に余計なことばかりしてくれるね」「自撮りは自分でやったんだから加害では」などといった自画撮りと自撮りを混同する書き込みが掲示板に多く出ることになった。「自画撮り」被害について警察庁はホームページで、「軽い気持ちで裸の写真を送ってしまうと、取り返しのつかない危険(被害)が生じてしまうおそれがある」と警告している。業者の手に渡ってしまうと児童ポルノのコンテンツが作られ、不特定多数繰り返しコピーされる。それらを全て削除することは難しく、大人になってからも激しい精神的苦痛を受けかねない。また、受け取った人が悪意を持ち、この写真をネット上で公開されたくなければもっと過激な写真を送れ、などと要求がエスカレートする場合もあった。「子供に携帯持たしてる親にも責任がある」今回の調査で警察庁は、児童の性的搾取等事件の検挙事例もあげている。無職の男(30歳)が15年12月、アイドルグループのコンサートチケットがほしい女子高校生(当時16歳)に掲示板で接触し、チケットの譲渡と引き換えに裸の画像を送信させた。公務員の男(46歳)は、SNSで男性モデルの写真を使い、偽名で男子大学生になりすました。そこで知り合った女子中学生(当時14歳)ら6人を騙し、裸の画像を送信させ児童ポルノコンテンツを製造。16年7月までにその男は児童買春・児童ポルノ禁止法違反で検挙された。16年2月には会社員の男(34歳)が女子中学生になりすまし、SNSで知り合った女子小学生(当時12歳)の悩みを聞く代償として裸の画像を送信させた、などがある。東京都では17年2月から事件を防ぐため、複数回にわたり画像を求めるなど働き掛けがあった段階で取り締まれるように、都の青少年健全育成条例の改正、もしくは新たな条例制定の検討を始めた。これに付いてネット上では、「判断ができない子供に携帯持たしてる親にも責任がある」「取り締まり強化よりも未成年者のモラルの向上の方が効果ありそうだが」「裸の自撮りをアップする行為そのものを犯罪にしないと」などといった議論が掲示板で交わされている。
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