為替操作しているのは米国 トランプ発言で加速する円高ドル安

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   日本市場がトランプ米大統領に再び振り回されている。

   2017年4月13日の東京市場では、ドル・円の為替相場は約5カ月ぶりに1ドル=109円を割り込み、1ドル=108円72銭まで円高が進んだ。円高は日本株を直撃、日経平均株価は前日比125円77銭安と3日続落となり、今年の安値を更新した。

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日経平均は今年の安値を更新

   円高進行のきっかけは、3日前のトランプ米大統領のツイッターだった。4月10日のニューヨーク時間、トランプ大統領の「北朝鮮は自ら問題を起こそうとしている。中国が(米国に)協力すると決断することが望ましいが、協力しないなら中国抜きで問題を解決する」との書き込みが、リスク回避の円高に拍車をかけた。

   4月7日の米軍によるシリアに対するミサイル攻撃以降、くすぶり続けていた地政学的リスクが、10日のトランプ大統領の書き込みで火を噴き、11日、12日の東京市場では地政学的リスクに対する懸念は収まらず、円の全面高が続いた。

   そして、12日のニューヨーク時間、トランプ大統領は、またまた市場を直撃した。インタビューで、「ドルは強くなりすぎている。これは私が信頼されているからで、私のせいでもあるが、結果的には打撃になる」「中国は為替操作国ではない」「低金利政策が望ましい」「イエレンFRB議長を尊敬している。(任期を迎える)2018年で終わりになったわけではない」などの発言を連発したのだ。 これらの発言を受け、米国市場では米長期金利が急低下、ドルは全面安となった。地政学的リスクを回避するための円高から、ドル高牽制発言を受けたドル安へと動きが変わった。この流れは、翌13日の東京市場にも持ち越され、3日続けての円高・株安を招いた。10日に111円台半ばだったドル・円は3日間で3円近く円高に振れ、日経平均株価は3日間で371円04銭も下落した。

トランプ大統領に完全に翻弄される市場

   ただ、2016年の米大統領選挙中、トランプ候補は、「大統領に就任したら、初日に中国を為替操作国に認定する」と言っていた。FRB(米連邦準備制度理事会)のイエレン議長についても、その低金利政策を強く批判していた。それが、今や「中国は為替操作国ではない」「低金利政策が望ましい」「イエレンFRB議長を尊敬している」と正反対の言葉を吐いている。

   さらに、ドル高について、「私が信頼されているから」と語る姿勢に、日本の市場関係者は「その神経はどこから来るのだろうか」と首を傾げ始めている。

   地政学的リスクを高め、他国のトップであれば、決して口にすることはない為替相場に対する水準感を述べるトランプ大統領に今の市場は完全に翻弄されている。「トランプ大統領が為替相場をドル安方向に誘導する米国こそが為替操作国に認定されるべきだろう」という声も市場からは上がり始めている。

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