どれだけ念入りにメイクしても、一瞬で「すっぴん」を晒されてしまう――。そんな、世の女性たちを震え上がらせるようなアプリがインターネット上でじわじわと注目を集めている。名前は「MAKEAPP」。2017年5月ごろにリリースされた無料のiOSアプリで、「ニューラルネットワーク技術」によって写真に「メイクアップ」「メイクオフ」のデジタル加工を施すことができるという。「盛らせないアプリきてしまったか」「男の夢を崩すやつだ」使い方は簡単。アプリを立ち上げて加工したい写真を選び、「NEXT」ボタンをタップする。ここでメイクをしたい場合は「ADDMAKEUP」を、メイクを落としたい場合は「REMOVEMAKEUP」を選択。すると、わずか数秒で加工済みの写真が表示される。もちろん注目すべきは「REMOVEMAKEUP」機能の方だ。自分を可愛くみせることができる「盛り加工アプリ」が主流の中、メイク落とし機能は完全にその流れの逆をいくものである。アプリをダウンロードした人々の手で、バッチリメイクという名の「魔法」が次々と解かれていく......女性たちにとっては悪夢でしかない。ネット上でも「盛らせないアプリきてしまったか」「男の夢を崩すやつだ」「MakeAPP怖すぎワロエナイ案件」「鬼怖いアプリですやん(笑)」などと、その「恐ろしさ」が話題を呼んでいる。自分自身だけでなく、身近な女性や有名人の写真で試してみたという報告も相次いでいる。濃いメイク顔→メリハリのない顔にもちろん「本当のすっぴん」が晒されるわけではないのだが、実力次第では女性一同、心穏やかではないだろう。実際に記者(女性)も試してみることにした。比較的濃いメイクをした写真を選び、恐る恐る「REMOVE」をタップ。待つこと数秒。「おぉ...」頬にのせたチークやしっかり塗った口紅はきれいさっぱり消え、眉毛や目元も薄くなり、全体的にメリハリのない顔になってしまった。肌もくすんでおり、彩度が低い。...悲しいことに、これは記者の「本当のすっぴん」にかなり近いものがある。朝起きた時の自分を見ているようだ。他、テレビ番組等で過去に「すっぴん」を晒したことがある女性アイドルらの写真でも試してみたが、いずれも近いものを感じた。個人差があるのかもしれないが、精度はそれなりに高そうだ。オルビスが2014年に実施したアンケート調査によれば「男性の2人に1人が女性のすっぴんを見て幻滅したことがある」のだという。日常生活で他人にすっぴんを見せる機会はそれほど多くないが、いくらしっかりメイクをしていても、もしかしたら知らないうちにアプリを通じて「すっぴん(もどき)」を見られているかもしれない。
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